世界初、果物の食べ頃を科学的に予測するサービス「ころあい」サトーが開発

2018年11月20日 12:12

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好みに応じて最適な食べごろを選択できる「食べごろガイド」(QRコード付き)。(画像:サトーホールディングス発表資料より)

好みに応じて最適な食べごろを選択できる「食べごろガイド」(QRコード付き)。(画像:サトーホールディングス発表資料より)[写真拡大]

 サトーは、果物の食べ頃を科学的に予測するサービス「coro-eye(ころあい)」を開発した。2018年12月から全国の青果店・スーパー・デパートなどの果実取扱店舗、そして直販を手がける生産農家への販売を開始する。こうしたサービスは世界でも初めてであるという。

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 従来、果物の食べ頃というのは、勘などで予測するか、あまり行儀のいい話ではないが触るなどして確かめるか、あるいは実際に食べてみるしか確認のしようのないものであった。それに対して、今回の技術は革命的なものであると言えよう。

 サトーは自動認識ソリューションを手がける企業である。「coro-eye」には、広島大学が技術特許を持つ硬度測定器が用いられている。一つ一つの果物の食べ頃を、非破壊による硬さ測定により高い精度で予測し、「おいしい果物をおいしく食べられる安心感」を消費者に提供するという。

 果物ごとには、生産農家が固有のQRコードを付与。そのIDを読み取り、販売者が食べ頃情報を付加して消費者に提供、消費者は果物と同時に受け取る「食べごろガイド」で食べ頃の予測が確認できる。

 ガイドに記載のQRコードからは専用サイトにアクセスできるようになっており、生産農家の詳細情報、送り主からのメッセージ、果実の切り方などの豆知識も掲載できるようになっている。送り主にお礼のメッセージを送るなどの双方向コミュニケーションも可能だ。

 「coro-eye」採用第1号店は、高知県高知市の老舗の果物店「くだものの山長(やまちょう)」である。既に試験的導入を行っているのだが、評判は上々で、贈答用にも最適であるとのことだ。

 サトーはまず果物市場で最も人気のある5品目、すなわちメロン・桃・マンゴー・スイカ・梨から始めて将来的には8割の果物に対応できるようにし、今後3年間で「coro-eye」を200店舗に導入することを目指す。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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