名大、エルサルバドルで古代メソアメリカ文明最古の日付が刻まれた石碑を発見

2018年4月24日 07:19

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発見された石碑。(画像:名古屋大学発表資料より)

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 古代メソアメリカ文明で最古となる日付が刻まれた石碑が発見された。名古屋大学の伊藤信幸助教を団長とする、エルサルバドルのチャルチュアパ遺跡群エル・トラピチェ地区を探索するエル・トラピチェ考古学調査団によるものである。

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 本調査は2011年から行われている。三菱財団による科研費などの助成のもと、田中地質コンサルタント社の協力を受けて、地下レーダー探査による考古学調査を実施しているのだが、この古代メソアメリカ文明の権力の象徴であった石碑文化の解明のため、レーダーで発見された石碑を発掘したところ、日付が記されていたのである。

 現時点では、「日付」の最初の部分が記されているのみで、記された石碑の日付そのものがこれまでに発見されている(これを含めて)5例の日付入りの石碑の中で最古になるのかどうかは判然としないが、その可能性は考えられるという。

 ちなみに古代メソアメリカの暦はユーラシア大陸のものとはまったく異質で独特なもので、以下のような概略を持つ。

 1日をキンという。20キンは1ウィナルである。18ウィナルは1トゥンである。一応、これが(厳密には違うのだが)1日、1カ月、1年に対応する。

 20トゥンは1カトゥンである。20カトゥンは1バクトゥンである。1バクトゥンを太陽暦に換算すると、約395年となる。これが長期暦の1単位を構成する。だいぶ違うが、「1世紀」の観念と似たようなものである。

 紀元前3114年8月13日を起点とする暦が造られていて、現在確認されている最古の日付は、7バクトゥンのものである。西暦に換算して、紀元前354年から紀元後41年の間ということだ。

 詳しい研究はまだこれから行わなければならないが、古代メソアメリカの文字文化の解明に関し、今回発見された石碑が重要な資料となることが期待される。なお、学術雑誌への掲載は予定されているが、どの雑誌になるかはまだ未定とのこと。(藤沢文太)

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