静岡県焼津市、ふるさと納税でペット用の「オオグソクムシ」を配布

2017年12月23日 20:15

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オオグソクムシ。(画像:焼津市役所水産部ふるさと納税課発表資料より)

オオグソクムシ。(画像:焼津市役所水産部ふるさと納税課発表資料より)[写真拡大]

 静岡県焼津市の市役所水産部ふるさと納税課が、一定額のふるさと納税納税者に対して、ペット用の、つまり生きたままの、オオグソクムシのお礼品申し込みをスタートさせた。

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 オオグソクムシは、等脚目スナホリムシ科に属する海生甲殻類である。近縁種にダイオウグソクムシというものがいて、こちらも有名だが、ダイオウグソクムシに比べると小さい。等脚目というのはダンゴムシやフナムシの仲間であり、日本近辺に生息する等脚目としてはこれがもっとも大きい(ダイオウグソクムシはメキシコ湾などに生息する)。

 深海生物であるので、あまり広く馴染みのある存在ではない。ただ、駿河湾では漁獲があるので、たまに港などで売られていることがあるという。食用になるのだが、味については諸説あり、定かではない。近年では、せんべいに加工して販売する試みなども地元でなされている。

 さて、これを「ペットとして飼う」という問題についてであるが、まず、必要な寄付金額は1万5,000円である。それで2匹のオオグソクムシが生きたまま冷蔵配送されてくる。

 届くのはオオグソクムシそのものだけで、飼育用の用具などは自前で用意しなければならない。オオグソクムシは、冷涼な海水を好む、というか、そのような環境でしか生きられない生き物である。海水(人工海水)を用意し、約10度から15度の低温を常にキープする必要がある。また深海生物であるので光に弱く、日光に当てると死亡する恐れがあるという。

 そして人間に懐くような生き物ではまったくない上、鋭い爪を持っているので、迂闊な接し方をすると怪我をする危険性もある。人間に噛みつくこともあるという。

 なお、申込みは既に始まっており、申込期限は12月31日12:00までとなっている。我はと思われる方は、飼育に挑戦してみては如何だろうか。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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