サッカーW杯、混迷のアジア最終予選 これまでの各国の戦いぶりは?

2017年3月26日 22:07

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サッカーW杯、混迷のアジア最終予選 これまでの各国の戦いぶりは?

サッカーW杯、混迷のアジア最終予選 これまでの各国の戦いぶりは?[写真拡大]

 サッカーのロシア・ワールドカップ、アジア最終予選は3月23日、2017年の初戦を終え、28日にも各地で対戦が予定されている。残り4試合となり、各グループの情勢が少しずつ見えてきている中、主要国のこれまでの戦いぶりを振り返ってみる。


■グループA イラン・韓国

 6試合を終え無失点と驚異的な守備力を擁するイランは、
2位・韓国に勝ち点4差、頭一つ抜け出た格好だ。堅いディフェンスもさることながら、総得点が5点での4勝2分けの首位は、伝統的にゲーム運びが老獪であるイランの思惑通りの展開と言えるだろう。残り4試合中、3試合ホームでの戦いを残しており優位は変わらず、FIFAランキングでアジアトップの実力を今予選でも証明している。

 3月23日のアウェー中国戦、ここまで未勝利だった中国に敗れ、2位の座は変わらないものの監督の更迭論まで起きているのが「アジアの虎」韓国だ。昨年10月にはイランにも黒星を喫し既に2敗、勝利した3試合も全て失点し、1点差での辛勝といった内容だ。チームの戦いぶりもさることながら、ドイツ人監督シュティーリケ氏の進退も含め、予選終盤まで全く予断を許さないと言った状況だ。

■グループB 日本・オーストラリア

 最終予選初戦、ホームでUAEに敗北を喫するという最悪のスタートを切った日本だったが、6試合を終えた段階で、4勝1分1敗・勝ち点13で得失点差でサウジアラビアに次ぐ2位につけている。先日行われたアウェー・UAE戦では、ベテラン今野・川島らの起用が当り、お返しとばかりに敵地での勝ち点3奪取に成功。28日の次戦では、ホームでB組最下位のタイを相手に確実に勝利を挙げ、2位以内確保が至上命題となる。

 苦戦を強いられているのが4大会(AFCからは3大会)連続出場を目指すオーストラリアだ。最終予選を開幕2連勝、現在までB組唯一の無敗ながらも、勝ちきれないゲームが多く、引き分けが4試合。ここまでグループ3位、日本との勝ち点差が3まで開いた。2015年のアジアカップを制し、名実ともにアジア王者に君臨したものの、ロシアの地を踏むに至るまで険しい道のりが続きそうだ。

 イランが抜け出し、韓国・ウズベキスタン・シリアの3チームが勝ち点2の中にひしめき厳しい2位争いが続くグループA。上位2チーム、サウジアラビア・日本が同じ勝ち点で並び、3位オーストラリアやW杯出場経験を持ち4位につけるUAEにも十分逆転の可能性があるグループB。両組とも、1試合の結果で順位が入れ替わることも考えられ、まだまだ目が離すことが出来ない。28日の次戦もどんなドラマが待っているか、注目だ。(記事:佐藤文孝・記事一覧を見る

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