スズキの燃料電池スクーター、ナンバー付き車両で公道での実証実験開始

2017年3月23日 08:32

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記事提供元:エコノミックニュース

公道で実証実験を始めるスズキの燃料電池スクーター「バーグマン フューエルセル」、200ccのスクーターをベースにつくった。車重は199kg。最高出力は4.5kW、最大トルクは23Nm。

公道で実証実験を始めるスズキの燃料電池スクーター「バーグマン フューエルセル」、200ccのスクーターをベースにつくった。車重は199kg。最高出力は4.5kW、最大トルクは23Nm。[写真拡大]

 スズキは、車両型式等認定を受けた燃料電池二輪車(FCB)「バーグマン フューエルセル」でナンバープレート(車両番号票)を取得し、公道走行を開始すると発表した。

 2016年2月に国土交通省が公布・施行した道路運送車両法の燃料電池二輪車に関する保安基準に基づき「バーグマン フューエルセル」の車両型式を申請し、同年8月に型式認定を受けた。

 本年3月、18台の「バーグマン フューエルセル」のナンバープレートを取得し、公道走行を開始し、燃料電池二輪車の市場性の確認を行なう。水素の充填については、静岡県と福岡県等に設置された水素ステーションを活用する。

 スズキは、2006年からCO2排出ゼロで環境に配慮した燃料電池二輪車の開発に取り組み、軽量でシンプルな空冷式燃料電池を搭載した燃料電池スクーターで技術を蓄積してきた。車両の特徴は以下のとおり。

 街乗りに適したスクーター「バーグマン200」をベースに、軽量・コンパクトな空冷式燃料電池を搭載。水素タンクをフレーム内にレイアウトし、従来型中型スクーターと同様の違和感のないスタイルを実現している。

 モーターを駆動させる主電力に燃料電池を使用し、加速時のアシストとモーターからの回生電力を回収して燃費を向上させる。そのために、リチウムイオン二次電池を搭載するハイブリッドシステムを採用した。

 燃料タンクは700気圧の圧縮水素で、モーターはリヤホイールに内蔵した高出力インホイールモーターを採用した。航続距離は時速60kmの定地走行で、120kmの航続距離(スズキ社内テスト値)を実現した。(編集担当:吉田恒)

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