シグマのフルサイズミラーレス「FP2」に予想上回る注文

2026年11月3日 11:31

印刷

記事提供元:Tech Times

(Sigma-global.com)

(Sigma-global.com)[写真拡大]

シグマが11月11日に発売するフルサイズミラーレスカメラ「Sigma FP2」が受注好調だ。同社は10月29日、FP2と専用電子ビューファインダー「EVF-21」について、予想を上回る注文で生産が追いついておらず、一部の購入者への配送に時間がかかる場合があると発表した。

■国内5販路で発売日以降の配送案内

カメラ情報サイトのデジカメライフは11月1日、国内主要5販路の価格と予約状況を調査した。対象はシグマの公式オンラインショップ、ヨドバシカメラ、マップカメラ、カメラのキタムラ、ビックカメラだ。

同サイトによると、ボディ単体、EVF-21キット、50mm F2レンズキットのいずれも、調査対象の全販路で「発売日以降のお届け」などと表示されていた。この状況から、国内の初回出荷分は予約でほぼ埋まったとみられると分析している。

シグマの供給案内は、ボディ単体と両キットに加え、EVF-21の単品も対象としている。同社は生産に努めていると説明しており、購入時には各販売店が案内する納期を確認する必要がある。

■国内価格はボディ単体で31万1850円から

FP2の国内価格はオープン価格で、公式オンラインショップのボディ単体価格は税込み34万6500円だ。デジカメライフの11月1日の調査では、ヨドバシカメラとビックカメラも同額で、マップカメラとカメラのキタムラは31万1850円だった。

EVF-21キットは、公式オンラインショップ、ヨドバシカメラ、ビックカメラが43万4500円、マップカメラとカメラのキタムラが39万1050円だった。後者2店の掲載価格は、前者より10%低い。

「Sigma 50mm F2 DG | Contemporary」を組み合わせたレンズキットは、前者3販路が45万1000円、後者2販路が40万5900円だった。いずれも税込みの掲載価格で、予約時点では各構成とも発売日以降の配送案内となっていた。

海外でも予約を受け付けている。2026年11月時点で、米B&H Photoの掲載価格はボディ単体が2199ドル(約34万7000円)、両キットがそれぞれ2749ドル(約43万4000円)だ。英Park Camerasではボディ単体が1899ポンド(約40万3000円)、EVF-21キットが2399ポンド(約50万9000円)、レンズキットが2419ポンド(約51万3000円)となっている。

B&H Photoは11月11日の出荷見込みを掲げ、Adoramaも予約を受け付けている。Park Camerasは初回配送を11月中旬と案内しており、地域や販売店によって配送見込みは異なる。

■部分積層型センサーと6Kオープンゲート動画

FP2は、有効約2450万画素の35mmフルサイズ部分積層型CMOSセンサーを搭載する。部分積層型は、高速処理回路をセンサーの一部に積層配置し、読み出しを高速化する設計だ。シグマによると、FP2では高速読み出しによってローリングシャッター歪みを大幅に低減したという。

ローリングシャッター歪みは、画面内の位置による撮影時刻のずれによって、動く被写体などの形が傾いて写る現象だ。初代fpは裏面照射型CMOSセンサーを採用しており、FP2ではセンサーの刷新を高速連写や動画撮影にも生かしている。

動画は、センサーの縦横比3:2を活用する6Kオープンゲート収録に対応する。縦方向にも余裕のある映像を残せるため、撮影後に横長・縦長など異なる画面比率へ切り出しやすい。ProRes RAW HQとProRes RAWでは、最大6K・29.97fpsで記録できる。

L-Logによる記録も可能で、シグマが公表する最大14.1ストップのダイナミックレンジは、4KフルサイズのL-Log撮影時の値だ。外形寸法は約112.8×69.9×41.8mm、ボディ単体の質量は約376gで、コンパクトな筐体に静止画と動画の機能をまとめている。

■内蔵ストレージと外付けSSDを使い分ける

記録媒体は、約70GBの内蔵ストレージ、UHS-II対応のSDXCメモリーカード、USB 3.2接続の外付けSSDに対応する。内蔵ストレージは撮影データの保存先として利用でき、カードの容量を使い切った際などにも役立つ。

DPReviewによると、ProRes RAW HQのビットレートは最大約5800Mbpsに達する。ProRes RAW系の記録先は外付けSSDで、内蔵ストレージやSDカードとは、撮影形式に応じて使い分ける構成だ。

USB-C端子は2基あり、USB 2.0とUSB 3.2にそれぞれ対応する。専用電子ビューファインダーを接続しながら、もう一方の端子を外付けSSDに使えるため、ファインダーとRAW動画記録を組み合わせた撮影システムを構築できる。

■AF、チルト液晶、フラッシュ撮影も更新

FP2のAFは、像面位相差検出方式とコントラスト検出方式を組み合わせる。人物や動物に加えて鳥の認識にも対応し、初代fpのコントラストAFから機能を拡充した。

シグマが公表する最高連写速度は約20コマ/秒だ。連続撮影可能枚数はJPEGで最大200コマ、DNG RAWで最大180コマとなっており、短時間の動きを連続して捉えやすくなった。

背面には、上向き90度、下向き45度に角度を調整できる3.15型チルト式タッチ液晶を搭載する。フラッシュ同調速度は最高1/50秒、クロップ時は最高1/60秒で、初代fpの通常時の最高1/30秒から高速化した。

別売のEVF-21は、0.5型・約576万ドットの有機ELパネルを採用し、上方向に最大90度まで角度を変えられる。LCDビューファインダー「LVF-21」、ホットシューユニット「HU-21」、外部電源用DCコネクター「CN-91」なども用意され、用途に合わせて機材を追加できる。

■初代fpの小型・拡張型コンセプトを継承

初代「SIGMA fp」は2019年10月25日に発売された。有効約2460万画素のフルサイズセンサー、電子シャッター、固定式背面液晶を約112.6×69.9×45.3mmのボディに収め、アクセサリーを組み合わせて使う設計を特徴としていた。

FP2はLマウントと小型ボディのコンセプトを引き継ぎながら、内部を大きく見直した。PRONEWSの実機取材によると、434点の部品のうち、初代fpからそのまま流用したものはごく一部だ。初代fpと高画素モデルのfp Lは、シグマの公式サイトで生産完了品に分類されている。

CAPA CAMERA WEBによると、山木和人社長は10月23日の発表会で、FP2を「かなり使いやすいカメラになりました」と説明した。同社が掲げるキーワードは「Small, Powerful, Adaptable」で、小型化、撮影性能、使い方に合わせた拡張性を重視している。

■BFの供給不足との比較

シグマは2025年4月にも、同月24日発売の「Sigma BF」について、注文が予想を上回り、生産が追いついていないと発表していた。BFはアルミニウムの塊から約7時間かけて削り出すユニボディを特徴とする。

PetaPixelは2025年2月の取材で、BFのボディ加工に新たに導入したCNC工作機械6台を使い、当時の生産能力は1日9台だったと報じている。これはBFについて報じられた生産開始当時の数値だ。

デジカメライフは、BFとの製造方法の違いを踏まえ、FP2の入手までの待ち時間はBFより短くなる可能性があると見込んでいる。FP2についてシグマが10月29日に示した対応は増産に向けた取り組みであり、購入者への案内では納品に時間がかかる場合があるとしている。

元記事: Sigma FP2 Japan Pre-Orders Exhausted Ahead of November Global Launch Date

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

関連キーワード