マイクロソフトやマクドナルドなど22社、OKXICEのトークン化株式取引に異議

(Pexels/Leeloo The First)[写真拡大]
米国株をブロックチェーン上で24時間取引できるようにするOKXICEの計画に対し、マイクロソフト、マクドナルド、Alphabetなどが異議を申し立てている。同社の2026年10月23日付公開通知に記載された異議申し立て企業は22社となり、10月19日時点の16社から増えた。
米証券取引委員会(SEC)の条件付き適用除外制度では、発行企業と無関係な第三者がトークン化した株式を扱う場合、取引プラットフォームは発行企業に事前通知する必要がある。企業が通知受領後30日以内に書面で異議を申し立てると、そのプラットフォームでの対象トークンの取引が阻止される。
■異議申し立ては16社から22社へ
OKXICEは、暗号資産取引所OKXとニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社インターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)による合弁事業だ。共同会長には、元ニューヨーク州知事のアンドリュー・クオモ氏が就いている。
10月15日付通知には、Cerebras Systems、AppLovin、Applied Digital、Rocket Lab、CoreWeave、Verizon、Applied Optoelectronics、Broadcom、UnitedHealth Groupの9社による異議が記載された。10月19日付通知では、マイクロソフト、Alphabet、Goldman Sachs、Caterpillar、マクドナルド、Qualcomm、Western Digitalの7社が加わった。
10月23日付通知には、さらにArm Holdings、Wells Fargo、Moderna、Cisco Systems、Intuit、Marvell Technologyの6社が追加された。各通知は異議を申し立てた企業名を示しているが、個々の申し立て理由や提出日は記載していない。
当初の10月4日付通知に掲載された取引候補は62社の63銘柄で、Alphabetの2種類の株式が含まれる。この当初名簿と10月23日付の異議一覧を照合すると、異議を申し立てたのは名簿中の19社で、約31%に当たる。残る43社にはNVIDIA、Apple、Amazonが含まれる。
■24時間取引を支える仕組み
OKXICEは10月4日にSECへ届け出を行い、クオモ氏が翌5日に計画を公表した。構想の柱は、従来の株式市場の取引時間に縛られず、週7日、24時間の売買を可能にすることだ。
Fortuneによると、クオモ氏は計画発表時に「市場は眠らない。ならば、なぜ取引は眠るべきなのか。所有権に営業時間があってはならない」と述べた。市場が閉まっている時間にも売買できることを、投資家向けの利点として打ち出している。
公開通知によると、取引にはOKXのブロックチェーン「X Layer」上に設ける、許可制のUniswap v4流動性プールを使う。流動性プールは取引に使う資産を預け入れる仕組みで、各株式トークンをUSDC、USDT、USDGのいずれかのステーブルコインと組み合わせて売買する。
この計画が利用するのは、SECが9月17日に発表した「イノベーション適用除外」だ。一定の条件を満たすトークン化証券の取引施設について、証券取引所の定義から一時的に除外する仕組みで、適用除外は命令の公表から5年間とされている。
■通知受領から30日以内に異議を申し立て
SECの命令では、発行企業と無関係な第三者による株式トークンを取り扱う施設は、対象企業に書面で通知し、受領から少なくとも30暦日が経過するまで取引を開始できない。通知先は、企業の開示書類に記載された主たる事務所の住所または電子メールアドレスとされている。
企業が受領後30日目までに書面で異議を申し立てた場合、その施設は対象トークンを取引に供することができなくなる。期間内に異議がなければ、施設は他の条件も満たしたうえで取引を進められる。
異議の効力は、通知を送った施設に対して及ぶ。別の施設が同じ企業へ通知した場合には、その通知の受領日を起点として、企業が異議を申し立てるための30日間が設けられる。
Fortuneによると、法律事務所Morgan Lewisでフィンテック・デジタル資産分野を共同統括するエリン・マーティン氏は、企業側が通知を受けてから対応する仕組みである点を指摘した。SECで10年以上勤務した同氏は、郵送された通知が法務担当者に届く前に、ほかの郵便物に埋もれる可能性にも言及している。
SECはこのほか、取扱銘柄数と取引量の制限、公開・監査可能なスマートコントラクトの使用、原株の上場市場における売買停止に連動した取引停止などを条件としている。取引施設には、トークン保有者が同じ種類の通常株式と同等の権利を持つことの確認も求めており、配当や議決権もその対象となる。
■企業側の懸念と市場の課題
Fortuneが10月21日に報じた時点で、異議の理由を説明したのはApplied Optoelectronicsだった。同社は、株価や流動性、価格変動への影響が不透明で、その不確実性に見合う明確な利益を自社や株主に見いだせないと説明した。投資家が同社も取引に関与していると誤解することも懸念している。
一方、CoinDeskによると、クオモ氏は10月20日の記者向け電話会見で、多くの企業が最初の参加者になるよりも、まず推移を見極めようとすることは予想していたと述べた。Fortuneは翌21日、取引開始時期や異議による計画変更について、OKXから質問への回答は得られなかったと報じている。
OKXICEのリスク開示では、スマートコントラクトの不具合やネットワーク障害による取引停止、資産損失などが挙げられている。また、トークン化を担う事業者やその証券会社が経営難に陥ったり、裏付け株式の管理や記録の照合に問題が生じたりすると、資産へのアクセスや配当・議決権の取り扱いに支障が出る可能性があるとしている。
国際通貨基金(IMF)は、2026年10月の国際金融安定性報告書で、トークン化株式市場には通常の市場時間外の取引需要がある一方、従来の株式市場と比べて流動性が低く、価格変動が大きく、市場が分断されていると分析した。24時間取引の利便性を広げるうえでは、取引の安全性、株主の権利、十分な流動性を支える仕組みが重要になる。
元記事: Microsoft, McDonald’s, Alphabet, and More Say No to Crypto Platforms’ Stock Tokenization Plans
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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