トランプ氏のAI対応、米国民の67%が不支持 65%が雇用喪失を懸念

米国民の67%がドナルド・トランプ大統領の人工知能(AI)への対応を支持していないことがABCニュースらの共同世論調査で分かった。(写真:Ali Shaker/VOA, Public domain, via Wikimedia Commons)[写真拡大]
米国民の67%がドナルド・トランプ大統領の人工知能(AI)への対応を支持せず、65%がAIの発展によって多くの雇用が失われるリスクが高いと考えていることが、10月21日公表のABCニュース、ワシントン・ポスト、イプソスの共同世論調査で分かった。AIを経済成長や国家安全保障の柱に据える政権と、社会への影響を懸念する国民との隔たりが浮き彫りになった。
AIは社会に悪影響を及ぼすと答えた人は57%で、好影響を及ぼすとした42%を上回った。米国内でのデータセンター新設には66%が反対した。連邦政府によるAI規制や、居住地域でのデータセンター建設を巡っては、共和、民主両党の支持者に共通する懸念も示された。
トランプ氏は、AI開発とそれを支える施設の整備が米国の繁栄や国家安全保障に不可欠だと訴えてきた。政権は、過度な規制が、とりわけ中国に対する米国の競争力を損なう恐れがあるとしている。
■雇用への不安強く、規制不足との回答67%
AIの発展に伴う影響について、多くの雇用が失われるリスクが「高い」または「非常に高い」と答えた人は65%だった。安全性が確保されたコンピューターシステムへの不正侵入については73%、人々がAIなしで自ら判断する能力を失うことについては62%が、同様に高いリスクを感じていた。
一方、多くの新たな雇用が生まれる可能性が「大きい」または「非常に大きい」と答えた人は13%にとどまった。米国がAI技術で優位に立つ可能性については30%、日常の作業が容易になる可能性については34%だった。これらはAIの将来の影響に対する人々の見方を示すもので、実際の結果を予測したものではない。
連邦政府はAIの成長・発展を規制する取り組みが不十分だとした人は67%に上った。共和党支持者でも過半数が同じ見方を示しており、規制を求める声はトランプ氏の支持基盤にも及んでいる。
■地元のデータセンター建設、両党支持者の過半数が反対
AIシステムやその他のデジタルサービスを支える計算設備を収容するデータセンターは、対立が表面化する焦点となっている。
米国内での新設に反対した人は、共和党支持者で約半数、民主党支持者では76%だった。自分の住む地域での建設については、両党支持者の過半数が反対した。
AIやデータセンターを巡る議論は、オハイオ州やミシガン州などの中間選挙でも争点となっている。一部の共和党候補は、施設整備を積極的に後押しする政権と距離を置いている。ホワイトハウスは、大統領は消費者を保護しながら、AI分野で米国の主導的地位を維持することを目指していると説明した。
ただ、AIへの警戒感が、そのまま特定政党への信頼につながっているわけではない。AIへの対応で民主、共和両党のいずれも信頼しないとの回答は49%だった。民主党を信頼する人は26%、共和党を信頼する人は19%だった。
調査では、AIの個人的な有用性と、社会全体への影響に対する評価の違いも示された。社会に少なくともある程度の好影響があるとした人は42%だった一方、自分自身にとって少なくともある程度の好影響があるとした人は50%だった。
肯定的な回答も、評価の強さは総じて控えめだった。自分に好影響があるとする回答では「ある程度」が中心を占めた。一方、AIの発展による人類絶滅のリスクが「高い」または「非常に高い」と考える人は33%だった。
調査は10月9~13日、米国の成人2545人を対象にオンラインで実施した。無作為抽出に基づいて参加者を募るイプソスの「ナレッジパネル」を利用し、人口構成や政治的要因を反映するよう回答を加重調整した。標本誤差は全体でプラスマイナス2ポイント。データセンター建設への賛否など、一部の質問は対象者の約半数に尋ねており、標本誤差はプラスマイナス2.8ポイントとなる。
※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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