ハタプロ、阪大大学院とAIロボット活用した認知症予防・抑制の研究開始

2019年9月19日 17:30

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AI搭載の小型汎用ロボット「ZUKKU」を活用した健康増進プログラムのイメージ。(画像: ハタプロ発表資料より)

AI搭載の小型汎用ロボット「ZUKKU」を活用した健康増進プログラムのイメージ。(画像: ハタプロ発表資料より)[写真拡大]

 ハタプロは18日、9月から認知症予防・進行抑制に関する大阪大学大学院医学系研究科の研究事業に参画すると発表した。同社が開発した手のひらサイズのAIロボット「ZUKKU(ズック)」を用いた健康増進プログラムを、ヒューマンライフケアが運営するデイサービス事業所に導入し、認知症予防や進行抑制の効果の分析と実証を行う。ハタプロはこの研究事業を通じて、認知機能維持に関する健康増進プログラムの科学的根拠を創出すると同時に、同プログラムの普及を目指す。

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 ハタプロは2010年に設立された通信機器メーカーだ。AIとハードウェア技術を組み合わせ、ロボットや電子機器などを製作している。また、ITものづくりに関する教育や試作、製造に関するコンサルティングも行っている。近年は次世代通信である5Gを活用した医療・介護ロボットの開発に力を入れている。

 そんなハタプロが開発したのが、身長わずか10cmという手のひらサイズのAIロボット「ZUKKU」だ。自律思考のロボットで、利用者と会話をしながらデータを取得し、利用者を助けるさまざまな提案を行ってくれる。

 ZUKKAが持つ会話機能を利用し、認知機能の維持や改善を目指した健康増進プログラムとして、ヒューマンライフケアのデイサービス利用者向けに提供している。

 現在、超高齢化社会が急速に進むと同時に、認知症が急増しており、その予防法の確立は重要な課題となっている。その解決に向けて研究を進めているのが大阪大学大学院医学系研究科だ。

 ハタプロは今回の参画により、同社が培ってきたAI技術やロボットの知見を提供し、認知症の早期発見や早期に介入できるプログラムとして社会に貢献したい考えだ。今後は、医学的根拠が高いプログラムの開発と、本物のペットのように寄り添いながら生活を共にするAIロボットの提供を目指す。(記事:まなたけ・記事一覧を見る

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