走るスマホ!? ソニーとヤマハ発がエンタメ車両開発 窓の代わりにディスプレイ

2019年8月22日 07:57

ソニーとヤマハ発動機が開発した「SC-1」。移動中にさままざな映像体験が楽しめる(画像:ソニーの発表資料より)

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 移動中の車内で、さまざまな映像体験―。ソニー(東京都港区)とヤマハ発動機(静岡県磐田市)は21日、両社の自動運転技術と映像技術を融合させたエンタテインメント車両を共同開発したと発表した。

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 電動のゴルフカーをベースにした車両で、窓はなく代わりに室内や車体側面には高精細ディスプレイがはめられている。外見は、大きなスマートフォンで、乗客らはディスプレイに映し出された周囲の風景や融合現実画像を楽しみながら移動できるという。

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 開発された車両は、ソーシャブルカート「SC-1」。全長約3.1メートル、幅約1.3メートル、高さ約1.8メートルの箱形の車両で定員は5人。モーターで動き、誘導線による自動運転のほか、遠隔操作による走行もできる。公道での走行はしない。

 車体の前後左右4カ所には、高性能のイメージセンサーが取り付けられ、周囲360度の状況をモニターで確認できるため、窓は必要ない。夜間でも周囲の状況が把握でき、ヘッドライトなしで走行が可能だという。

 車内にいる乗客も、周囲の風景をディスプレイで見られるが、その風景にCG画像を重ね合わせて実際とは違う映像を表現する、融合現実(ミックスドリアリティ)映像も楽しめる。

 このほか、車体の外側に取り付けたディスプレイでは、周囲の状況に合わせた広告やさまざまな映像を映し出すことができる。

 両社は今年度中に、SC-1を使ったサービスを開始する。低速での移動となるため、ゴルフ場やアミューズメント施設、商業施設内での活用を想定しているという。また、車両の一般販売は予定していない。

 ソニーでSC-1の開発の中心となったのは、携帯電話の商品開発とメカ設計の担当者2人。新しい商品の企画をすることになり、「人を乗せて走るスマホをつくろう」と約10年前から開発に取り組んできたという。

 2017年にはヤマハ発と共同で試作機が完成。沖縄にあるゴルフ場で、夜間乗車体験サービスなどを実施し、技術や顧客ニーズの検証を行ってきた。

 ソニーでは「移動中の車内をエンタテインメント体験の場に変えることで、新たな楽しみを提供していきたい」としている。

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