サムスン、2026年10~12月期のスマホ生産を最大30%削減か メモリー高騰が収益を圧迫

2026年10月10日 22:33

印刷

記事提供元:Tech Times

Photo by Evgeny Opanasenko on Unsplash

Photo by Evgeny Opanasenko on Unsplash[写真拡大]

サムスン電子が2026年10~12月期のスマートフォン生産を最大30%減らす見通しだと、韓国のMoney Todayが報じた。メモリー価格の上昇がGalaxy端末の採算を圧迫しているという。部品の納入量に加え、年末の端末供給にも影響する可能性がある。

■部品納入を20~30%減らすよう要請

Money Todayは複数のIT業界関係者の話として、サムスンのモバイル事業部門が取引先に部品などの納入量を20~30%減らすよう要請したと報じた。同紙は、10~12月期のスマートフォン生産が最大30%減ると見込んでいる。

年末は例年、翌年初めの新製品投入を控えて既存モデルの販売が鈍る時期でもある。Money Todayが引用したIDCの見通しでは、サムスンの生産台数は7~9月期の約5900万台から10~12月期には約5200万台へ、約12%減ると予測されていた。

取引先への納入量の削減幅と四半期ごとの端末生産台数は、対象も比較基準も異なる。実際の減産規模は、今後の生産台数で見極めることになる。

■スマホ用メモリーの価格が上昇

スマートフォンには、アプリの動作に使うDRAMと、写真などを保存する記憶装置が必要だ。端末メーカーにとって、これらの調達価格の上昇は製造コストに直結する。Money Todayは、メモリー高騰を今回の生産調整の背景として挙げている。

同紙が引用したTrendForceのデータでは、スマートフォン向け12GBのLPDDR5Xメモリーは2026年4~6月期に145~146ドルだった。1ドル=158円で換算すると約2万2900~2万3100円で、前年同期から175%上昇した水準だ。

TrendForceは8月に、スマートフォン向けDRAMの7~9月期の契約価格について、前期比8~13%上昇するとの予測を示した。9月末には、10~12月期も価格上昇が続くとの見方を公表している。同社は、AI向け製品への生産能力の配分とスマートフォン向けメモリーの供給逼迫を指摘した。

■半導体と端末で異なる収益環境

サムスンはメモリーを製造すると同時に、Galaxy端末にも使用している。AI関連のメモリー需要拡大は半導体事業を支える一方、端末事業には部品コストの上昇として響く構図だ。

サムスンの発表によると、2026年4~6月期の半導体部門の営業利益は89兆2000億ウォンだった。一方、モバイルとネットワークを合わせた事業の営業損益は7000億ウォンの赤字で、同社は部品コストの上昇を収益悪化の要因に挙げた。

Money Todayは業界関係者の見方として、メモリーなどの価格上昇でスマートフォンを販売しても利益が残りにくい状況だと伝えた。韓国のメリッツ証券は、モバイルとネットワークを合わせた事業の7~9月期の営業赤字を1兆9000億ウォンと予測している。

■減産と価格設定の行方

メーカーが部品高に対応する方法には、販売価格への転嫁、仕様や調達条件の見直し、生産台数の調整がある。値上げは需要に影響し、価格を据え置けば利益率を圧迫する。今回報じられた納入量の削減は、年末の生産量を調整する動きとして注目される。

2026年には折りたたみスマートフォン「Samsung Galaxy Z Fold8」も発売された。日本ではサムスン電子ジャパンが8月7日から販売している。同製品を含むGalaxy各機種の今後の販売価格や供給量は、それぞれの販売方針にも左右される。

サムスンが10月8日に公表した7~9月期の暫定決算では、全社の営業利益を約107兆4000億ウォン(約12兆7000億円)と見込んだ。この発表に事業別の損益は含まれていない。半導体事業の好調さと端末事業の採算を併せて見るうえで、今後公表される事業別の数字が重要になる。

元記事: Samsung Is Cutting Galaxy Phone Output as Memory Prices Put Pressure on Profits

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

関連キーワード