新光電気工業、JDI茂原工場を取得へ フリップチップ向け生産拠点に

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新光電気工業とジャパンディスプレイ(JDI)は2026年9月30日、千葉県茂原市にあるJDI茂原工場の売買契約を締結した。新光電気工業は同工場を先端半導体向けパッケージの生産拠点とし、2028年度の稼働開始を予定する。
■工場の西側はFICTへ譲渡
JDIは2025年11月に茂原工場での生産を終了した。新光電気工業が取得する土地は37万3482.91平方メートルで、建物や付帯設備も取引に含まれる。JDIからの物件引き渡しは2027年3月31日の予定だ。
新光電気工業は工場全体を取得した後、同日付で西側の23万2744.59平方メートルをプリント基板メーカーのFICTへ売却する契約も結んだ。新光電気工業は東側、FICTは西側を主に利用する計画である。
FICTは新光電気工業に部品を供給する取引先だ。新光電気工業は、茂原での協力を通じて先端半導体向けフリップチップタイプパッケージ事業を強化するとしている。
■AI向け半導体の需要に対応
フリップチップタイプパッケージでは、半導体チップの電極面を基板側に向けて接続する。基板はチップと外部回路の間で信号や電力を伝える役割を担い、高性能な半導体では大型化や配線の多層化が求められる。
新光電気工業によると、主力製品であるフリップチップタイプパッケージは、AIアクセラレーターなどの先端半導体向けに需要が拡大している。同社は製品の大型化と多層化で製造負荷も増すと見込み、工場規模、インフラ、稼働可能時期を検討して茂原工場の取得を決めた。
同社は2023年12月に新設した千曲工場のほか、長野県内の高丘、更北、若穂の各工場でも供給能力の増強を進めている。茂原工場の具体的な設備投資計画は今後策定する。
■ガラスコア基板の研究も進む
新光電気工業は、半導体パッケージ向けのガラスコア基板も開発している。2026年7月に公表した研究成果では、試作したガラスコア基板の反りを従来の有機コア基板の半分以下に抑え、外周の位置合わせマークのばらつきを約35%低減したとしている。
同社はこの研究で、基板切断時にガラス内部に生じる割れを、端部の被覆によって抑制したことも報告した。ガラスコア基板は大型パッケージに向けた同社の開発テーマだが、今回発表した茂原工場の用途はフリップチップタイプパッケージの生産体制強化である。
■JDIは譲渡益514億円を見込む
JDIは、茂原工場の譲渡により、2027年3月期第4四半期の連結決算で概算514億円を特別利益として計上する予定だ。譲渡価額は公表しておらず、物件引き渡し時点の帳簿価額は概算266億円としている。
JDIは2026年3月末時点で債務超過となり、東京証券取引所プライム市場の純資産に関する上場維持基準に適合していなかった。同社は資産売却や財務施策を進め、2027年3月末までの債務超過解消を目指している。茂原工場の譲渡は、その財務基盤改善策の一つとなる。
JDIは「BEYOND DISPLAY」戦略の下、ディスプレイ事業を高付加価値製品に絞り、センサーと先端半導体パッケージングを新たな事業の柱に加える方針だ。茂原工場の生産終了後、国内のディスプレイ生産は石川工場に集約している。
元記事: Shinko Beats Micron for Japan Display Factory: Glass Substrate AI Push Begins
※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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