AI相場の次の「2兆ドル企業」はAMDとマイクロンか エージェントAIとメモリー需要が追い風

2026年10月2日 09:51

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記事提供元:International Business Times

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 人工知能(AI)ブームで複数の半導体企業が時価総額1兆ドル(約158兆円)の大台に乗るなか、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とマイクロン・テクノロジーが将来的に2兆ドル(約316兆円)に達する可能性があると、Melius Researchのアナリスト、ベン・ライツェス氏が指摘した。エージェント型AIの普及でCPUの重要性が高まるほか、AIシステムの高度化に伴うメモリー需要の拡大が成長余地を広げるとの見方である。

 CNBCが報じた顧客向けリポートで、ライツェス氏は2026年に時価総額1兆ドルを突破したAMDとマイクロンについて、それぞれ2兆ドルに向かう可能性を論じた。

 AMDについては、従来型の中央演算処理装置(CPU)が再び重要性を増すことに注目している。

 これまでのAIブームでは、先端AIモデルの学習や推論に使われる画像処理半導体(GPU)が中心となり、エヌビディアが市場で圧倒的な地位を築いた。一方、自律的にタスクを実行したり判断したりするエージェント型AIが普及すれば、AIインフラの構成も変化する可能性がある。

 ライツェス氏は、こうしたシステムではGPUに対するCPUの比率が高まる可能性があり、AMDにとってGPU市場での競争以外にも成長機会が広がるとみている。

 ただ、AMDがさらに約1兆ドルの時価総額を積み上げるには、大幅な利益拡大を示す必要があるとの見方も示した。

 ライツェス氏は「次の1兆ドルを実現するには、1株利益(EPS)で50ドル超を稼ぐ力があることを示す必要があるだろう」と指摘した。

 AMDは2025年11月の財務アナリスト説明会で、今後3〜5年間の長期財務目標として非GAAPベースの年間EPSを20ドル超に引き上げる方針を示している。ライツェス氏は、時価総額2兆ドルを正当化するには、この利益水準をさらに大きく引き上げる必要があるとの見方を示した。

 AMDはエヌビディアに対抗するため、半導体だけでなくソフトウエアを含むAI事業の拡大を進めている。

 AMDは9月28日、AIスタートアップのWorld Labsを株式交換で買収すると発表した。買収額は82億ドル(約1兆3000億円)。World Labsは、AIが3次元の物理世界を理解する「空間知能」技術を開発しており、AMDはAIやロボット分野での競争力強化につなげる。

 一方、マイクロンが2兆ドルに向かう道筋はAMDとは異なる。

 アイダホ州ボイシに本社を置くマイクロンは、メモリーやストレージ半導体を手掛けている。なかでも高帯域幅メモリー(HBM)はAIデータセンターで重要性が増している。

 高性能なAIアクセラレーターでは、大量のデータを高速で処理するためにメモリー性能が重要となる。ライツェス氏は、AIシステムが複雑化するにつれ、メモリーをより多く活用することで計算効率を大幅に高められる可能性があるとみている。

 もっとも、マイクロンにはAMDとは異なる課題がある。メモリー半導体市場は過去、供給不足と過剰供給を繰り返し、価格や業績が大きく変動する景気循環型の産業として知られてきた。

 ライツェス氏は、こうした過去の記憶が現在のマイクロンの評価を抑えていると指摘した。そのうえで、2027〜28年にマイクロンが時価総額の約25%に相当する規模の自社株買いを実施できるほどのキャッシュを生み出す可能性があるとの見方を示した。

 一方、現在のメモリー市況が長期間続くことに慎重な見方もある。

 2007〜09年の金融危機に先立ち米住宅市場の下落に賭けたことで知られる投資家のマイケル・バーリ氏は、現在のメモリー不足と強い価格決定力はいずれ解消するとみている。

 バーリ氏は9月22日のSubstackへの投稿で、中国メーカーを含む生産能力の拡大によって供給が需要に追いつくとの見通しを示した。

 「今後2年間で、生産が追いつくにつれてこの供給不足は解消し、メモリー市場は再び下降局面に入る」と述べており、AI需要を背景とする現在のメモリー好況が従来の景気循環を恒久的に変えたとの見方には慎重な立場を取っている。

※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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