Samsung、ドイツにビルトイン家電の常設拠点 換気機能一体型IHなどを展示

2026年9月23日 15:29

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記事提供元:Tech Times

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Samsung Electronicsは2026年9月19日、ドイツ・オストヴェストファーレン=リッペ地域のKitchen Center Löhne(KCL)に、ビルトイン家電の常設ショールームを開設した。面積は480平方メートルで、製品展示に加え、キッチン・家具専門店向けの研修や商談に通年で活用する。

会場では、換気機能を調理面に組み込んだIHクッキングヒーター「Extractor Induction Hob」や、食器の汚れ具合に応じて洗浄コースを調整する「Bespoke AI Dishwasher」などを展示する。Samsungは、ビルトイン家電の購入に大きな影響を持つ専門販売チャネルとの関係を強化し、欧州市場での事業拡大につなげる考えだ。

■展示会から通年型の拠点へ

ショールームは、欧州のキッチン・住空間分野のB2Bイベント「Küchenmeile 2026」の開幕日に披露された。Küchenmeileは2026年9月19日から25日まで、A30高速道路沿いを中心とするオストヴェストファーレン=リッペ地域で開催される。

Samsungはこれまで、同地域で開かれる展示会を通じてビルトイン家電を紹介してきた。新しいショールームでは、期間限定の展示にとどまらず、製品デモや販売店研修、キッチン計画に組み込む製品の確認、法人向け商談を継続的に行える。

Samsungドイツでビルトイン家電販売を統括するRalf Birkは、「キッチン・家具専門販売はSamsungにとって長期的な成長プロジェクトである。そのため、組織、プロセス、サービス、研修、販売能力、常設拠点に投資する」と説明している。

■換気機能を一体化したIHクッキングヒーター

展示製品の一つであるExtractor Induction Hobは、IHクッキングヒーターの中央部に換気ファンを組み込んだ製品だ。調理中に発生する蒸気、油煙、においなどを発生源の近くで吸い込み、カウンターの下または背面に設けた経路へ送る。

上部にレンジフードを設置せずに済むため、アイランドキッチンで視線を遮りにくく、上部収納を設けないレイアウトにも対応しやすい。屋外へ排気する方式と、フィルターを通して室内へ戻す循環方式に対応するが、設置時にはカウンター下のスペースや排気経路を考慮する必要がある。

IHは、調理面の下にあるコイルが交番磁界を発生させ、対応する鍋底に電流を誘導して鍋そのものを加熱する。ガスの燃焼による排ガスは生じないが、食材や油を加熱すれば蒸気や油煙、微粒子などは発生する。この製品は、それらを調理面に近い位置で捕集する構造を採用している。

調理面にはFlex Zone Plusを採用し、各ゾーンに4基のIHコイルを配置する。Samsungによると、直径90~300mmの鍋やフライパンに対応し、一般的な4口型の配置より広い範囲を加熱できるという。マット仕上げのガラスには、傷や指紋が付きにくい表面処理を施している。

■汚れ具合を検知するBespoke AI Dishwasher

Bespoke AI Dishwasherの「AI Wash」は、予洗い中の水の濁りをセンサーで測定し、食器の汚れ具合に応じて洗浄コースを調整する機能だ。高感度濁度センサーの測定値をアルゴリズムで処理し、洗浄時間や水温などの運転条件を選択する。

Samsungは、AI Washを2025年に韓国と米国で導入した。同社発表によると、2025年8月時点で、両市場におけるAI Washの利用回数は通常コースの2倍を超えた。これは同社製品の利用状況に基づく数値であり、洗浄性能を通常コースと直接比較した試験結果ではない。

本体には、運転終了後にドアを少し開けて乾燥を促すAuto Open Doorも搭載する。家具と一体化させるビルトイン設置では、外付けの取っ手を設けずにキャビネット面をそろえやすい。再設計した上段ラックには、グラス類を置く専用スペースも設けた。

■3つのゾーンでビルトイン家電を展示

480平方メートルのショールームは、製品を実際のキッチンに近い環境で確認できる展示、家電のラインアップを紹介するエリア、商談・研修用のエリアで構成する。入口付近では、SmartThingsに接続した住環境を想定し、エントリークラスからプレミアムクラスまでの製品を組み込んだキッチンを展示する。

製品展示エリアでは、Extractor Induction HobとBespoke AI Dishwasherのほか、庫内カメラを備えたBespoke AI Oven、ビルトイン型と据え置き型の冷蔵庫など、調理、洗浄、冷蔵分野の製品を紹介する。

商談・研修エリアは、キッチン・家具専門店との打ち合わせや製品教育に利用する。ビルトイン家電では、家電単体の機能だけでなく、家具の寸法、排気経路、電源、キッチン全体のデザインを含めた事前計画が必要になるため、専門店との継続的な情報共有が重要になる。

■専門販売チャネルとの関係を強化

Samsungのドイツ法人が引用したGfKのデータによると、2025年のドイツ家電市場では、売上高の50%超をビルトイン家電が占めた。そのうち約65%は、キッチンスタジオや家具店を含むキッチン・家具専門販売チャネルを通じて販売された。

キッチンの購入では、消費者が専門店の担当者と相談しながら、家具、設備、家電を一体的に選ぶことが多い。家電の機種も設計段階で決まるため、製品を提案する専門店との関係や、設置条件に関する情報提供が販売を左右する。

Samsungは、常設ショールームを製品の展示場所だけでなく、専門店が機能や設置方法を確認し、販売や提案に必要な知識を得るための拠点と位置付ける。欧州のビルトイン家電市場で存在感を高めるには、消費者向けのブランド認知に加え、この専門販売網への継続的な対応が課題となる。

■欧州キッチン業界が集まるKüchenmeile

Küchenmeileは、一般的な単一会場型の展示会とは異なり、参加企業が各地の自社ショールームや展示施設を開放する分散型のイベントだ。主催団体には25社が加盟し、加盟企業はドイツのキッチン家具産業の売上高の約85%を占めるとしている。

主催団体によると、例年約2万5000人の業界関係者が来場し、その約45%をドイツ国外からの来場者が占める。同じ地域では、キッチン関連の専門見本市「area30」も2026年9月19日から24日まで開催され、主催者は約180ブランド、約1万2000人の専門来場者を見込んでいる。

area30では9月22日、開場時間を午後8時まで延長する「Long Tuesday」を実施した。9月23日には、家具職人や建具職人などを対象に、採寸、設計、キッチン機器などを扱う「Tag des Zollstocks」が組まれている。

Samsungが常設拠点を置いたレーネ周辺には、キッチン家具メーカー、専門販売店、設計担当者などが集まる。同社はこの地域で年間を通じた製品展示と研修、商談を行うことで、欧州のビルトイン家電事業を支える専門販売チャネルとの接点を増やす。

元記事: Samsung Plants First Permanent German Kitchen Showroom: Induction Hob Skips Hood

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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