HarmonyOS 7の公開ベータ開始、50機種超が対象 主要アプリの対応確認が必要

2026年9月8日 19:36

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記事提供元:Tech Times

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ファーウェイ(Huawei)は9月7日、中国本土で販売された50機種を超えるスマートフォン、折りたたみ端末、タブレット、PCなどを対象に、HarmonyOS 7の公開ベータを開始した。AIアシスタント「小芸(Celia)」のエージェント機能や立体的な画面表現、端末性能、ストレージ管理、詐欺対策などを強化している。

HarmonyOS 7はAndroidアプリとの互換機能を備えていないため、導入前には日常的に利用するアプリやサービスがHarmonyOSに対応しているか確認する必要がある。公開ベータは中国本土向けの特定端末を対象としており、対応機能や配信時期は機種によって異なる。

■50機種超を対象に公開ベータを開始

Huaweiは9月7日に開いた「HarmonyOS 7 | HUAWEI Mate XT 2およびオールシナリオ新製品発表会」で、HarmonyOS 7の公開ベータ開始を発表した。初回の対象にはMate 80、Mate 70、Mate X7、Mate X6、Mate XTs、Pura 90、Pura 80、Pura X、nova 16、nova 15、Enjoy 90の各シリーズなどが含まれる。

タブレットではMatePad Pro Max、MatePad Pro 12インチ、MatePad Mini、MatePad 11.5 2026などが対象となる。HarmonyOSを採用した一部PCやスマートウォッチ、イヤホンも段階的な更新対象に含まれている。

公開ベータは、中国本土で販売された対象端末から「ソフトウェアアップデート」または「My Huawei(我的华为)」アプリを通じて申し込める。すべての対象端末へ同時に配信されるとは限らず、機種や募集状況によって利用できる時期が異なる可能性がある。

■AIエージェントをOSの機能と連携

HarmonyOS 7では、AIアシスタントの小芸とOSの連携を強化した。Huaweiは、従来の音声アシスタントから、利用者の目的を理解して複数のアプリや機能を連携させるシステムレベルのAIアシスタントへ進化させたと説明している。

その基盤となる「HarmonyOS Agent Framework 2.0」は、アプリ内のAIエージェント同士を接続するA2A通信や、特定機能を呼び出す仕組みを提供する。利用者が目的を自然言語で伝えると、対応するエージェントやアプリを組み合わせて処理するという、Huaweiが「意図即サービス」と呼ぶ設計を採用した。

Huaweiによると、同フレームワークは複雑なタスクの成功率を90%以上に高め、20を超えるシステムレベルのAI機能やGUI操作機能を開発者へ開放する。実際の利用可否や処理内容は、端末、地域、対応アプリ、サービスの提供状況によって異なる。

AIエージェントがアプリ間の処理を行う場合、カレンダー、連絡先、ファイルなどへのアクセス権限が必要になることがある。利用者は、各機能が要求する権限とデータの取り扱いを確認したうえで有効にする必要がある。

■立体的な画面表現とデバイス間連携を強化

HarmonyOS 7は、光や奥行きを意識した画面表現を取り入れた。ロック画面では、写真内の被写体と時計を組み合わせた3D表現を利用できるほか、対応アプリでは立体的な都市表示や視点移動などを提供する。

アイコンの移動、音量調整、通知の操作などにも、光や粒子を使ったアニメーションを採用した。これらの表示や操作方法は、対応する端末や機能によって異なる。

デバイス間の連携では、Huawei Shareに遠隔転送機能を追加した。離れた場所にいる相手とも、写真や動画などを元の形式を保ったまま転送できるとしている。複数の端末へ同時に共有する機能や、暗号化した共有にも対応する。

■ストレージとメモリの利用効率を改善

HarmonyOS 7の「超空間ストレージ」は、データの重複排除や圧縮によって使用容量を減らす機能である。Huaweiの試験結果では、HarmonyOS 6からアップデートした場合、256GBモデルで最大22GB、512GBモデルで最大51GB、1TBモデルで最大109GBの容量を節約できるとしている。

節約できる容量はHuaweiの試験条件に基づく最大値であり、端末内に保存されているデータの種類や量によって実際の結果は異なる。

「超空間メモリ」では、使用可能な動作メモリを最大3GB増やし、複数アプリの同時利用やバックグラウンド動作を改善するという。こちらも機種によって対応状況や効果が異なる。

■Ark Engineに性能モデルを導入

OSの中核を担うArk Engineには、20億件を超える利用場面のデータを基に学習した性能モデルが導入された。利用者の使用習慣、アプリ間の関係、時間や場所などを基に、必要な計算資源を事前に割り当てる仕組みである。

Huaweiは、HarmonyOS 7を搭載したMate 80 Pro MaxとHarmonyOS 6搭載時の同一機種を比較した社内試験で、端末全体の性能が15%向上したとしている。ゲームでは、Ark Scheduling Engineによってフレームレートの安定性が40%改善したという。

これらはHuaweiの研究施設で特定の機種、OS、アプリを使って測定した結果であり、実際の性能や電池持続時間は端末、アプリ、設定、利用環境によって変わる。

■AIを利用した詐欺対策を拡充

セキュリティ機能では、AIによる詐欺対策を強化した。AIで生成または加工された可能性のある音声を通話中に検知する機能のほか、不審なQRコード、詐欺が疑われるWebページ、アプリの表示内容などを検出して警告する。

また、陌生の発信者との通話中に不審なWebページや決済アプリを開いた場合など、複数の操作を組み合わせて危険を知らせる「AI防劇本詐欺」機能も提供する。

Huaweiは、こうした機能を危険性の判断を支援するための警告機能と位置付けている。検知結果は安全性を保証するものではなく、対応機種やサービスの範囲も機能ごとに異なる。

■HarmonyOS向けアプリとサービスは40万超

Huaweiによると、HarmonyOS 5および6のAppGalleryから利用できるアプリとサービスは40万を超え、登録開発者は1100万人を超えた。2026年8月のHarmonyOS Ecosystem Conferenceでは、HarmonyOSのネイティブアプリが10万本を超えたことも明らかにした。

HarmonyOS 6を搭載する端末は、8月20日時点で8000万台を超えた。Huaweiは2026年第4四半期に1億台を超えることを目標としている。

Counterpoint Researchによると、2026年第2四半期の世界スマートフォン販売に占めるHarmonyOSの比率は5%だった。中国市場では24%となり、Androidの58%に次ぐ規模で、iOSの18%を上回った。

一方、アプリの対応状況は用途やサービスによって異なる。特に中国国外のサービスや専門性の高い業務用アプリを利用している場合は、公開ベータへ更新する前に個別の提供状況を確かめる必要がある。

■Androidアプリとの互換性はない

現在のHarmonyOSはAndroid AOSPを基盤とせず、HarmonyOS向けに開発されたアプリやサービスを利用する構成となっている。Android用のAPKファイルを通常の互換手段として実行する機能は提供されていない。

アプリとサービスが40万超に拡大したことはエコシステム全体の規模を示すが、この数にはネイティブアプリ以外のサービスも含まれる。利用者に必要な個別アプリが含まれていることを保証する数字ではない。

公開ベータへ参加する場合は、主要アプリの対応状況に加え、端末内データのバックアップ、必要な空き容量、十分な充電残量を確認しておく必要がある。ベータ版には動作上の問題が含まれる場合があるため、日常業務などに不可欠な端末へ導入する際は慎重な判断が求められる。

■Mate XT 2は9月12日に中国で発売

同じ発表会では、第2世代の三つ折りスマートフォン「HUAWEI Mate XT 2 ULTIMATE DESIGN」も発表された。中国では9月12日午前10時8分に発売され、HarmonyOS 7を搭載する。

価格は16GBメモリと256GBストレージのモデルが1万9999元、512GBモデルが2万1999元、1TBモデルが2万3999元である。1TBストレージを備えたプライバシーディスプレイモデルは2万4999元となる。

1元を約21.7円として換算すると、価格は約43万4000円から約54万2000円となる。為替相場によって円換算額は変動する。日本での発売や価格については、9月8日時点で確認できる正式発表はない。

元記事: HarmonyOS 7 Beta Opens to 50 Devices: Agentic AI Arrives, App Check Required

※この記事はTech Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

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