米グーグルがAI部門再編、有力AI技術者の退社でアルファベット株は4%安

2026年8月6日 06:03

印刷

記事提供元:International Business Times

Photo by Kai Wenzel on Unsplash

Photo by Kai Wenzel on Unsplash[写真拡大]

米グーグルがAI部門の経営体制を刷新したことを受け、親会社アルファベットの株価は5日の通常取引を前日比4.03%安の362.43ドルで終えた。AI戦略を牽引してきた首席科学者のジェフ・ディーン氏らが退社して新会社を設立し、傘下のAI研究部門グーグル・ディープマインドのデミス・ハサビス最高経営責任者(CEO)は会長兼アルファベット首席科学者に就く。

グーグルは5日、AI部門の経営体制を刷新すると発表した。親会社アルファベット株は通常取引を前日比15.22ドル(4.03%)安の362.43ドルで終えた。

グーグルに約27年間勤務したジェフ・ディーン氏は退社し、新会社「ディスカバリー・ループ」を共同設立する。グーグルのシニアフェローであるサンジェイ・ゲマワット氏のほか、グーグル・ディープマインド幹部のオリオール・ビニャルス氏とクオック・レ氏も共同創業者として加わる。

グーグルのスンダー・ピチャイCEOはブログへの投稿で「素晴らしい27年間を走り抜けたジェフ・ディーン氏は今、新しいことに挑戦したいと考える段階に来ている。われわれはその挑戦を支援できることをうれしく思う」と述べた。グーグルはディスカバリー・ループの創業時の投資家となり、クラウドパートナーも務める。

ディスカバリー・ループは、機械学習と科学、工学の研究にAIを活用し、科学的発見を加速させることに注力する。株主利益の追求に加えて公共の利益を会社の目的に掲げる、公益目的会社(パブリック・ベネフィット・コーポレーション)として設立された。

一方、グーグル・ディープマインドCEOのデミス・ハサビス氏は同社CEOを退き、会長に就任するとともに、新設されるアルファベット首席科学者を務める。ハサビス氏は引き続き、アルファベット傘下でAIを創薬に活用するアイソモーフィック・ラボを率いる。

ハサビス氏は「今こそ、グーグル・ディープマインドの日々の業務運営に関する責任を引き継ぐ適切な時期だ。これにより、全体像に集中し、今後起きることに最大限の影響を及ぼすための時間と余地を確保できる」と述べた。今後は汎用人工知能(AGI)の研究や戦略、その社会的影響など長期的な課題に重点を置く。

日常の業務運営は、グーグル・ディープマインドの最高技術責任者(CTO)でアルファベットの首席AIアーキテクトを務めるコライ・カブクチュオール氏が引き継ぐ。同氏はグーグル・ディープマインドの上級副社長となり、ピチャイCEOの直属として、次世代AIモデル「Gemini 4」を含むモデル開発などを統括する。CEOの肩書は引き継がない。

5日は下落したものの、アルファベット株はAI関連事業の成長を背景に、過去12カ月で約84.9%上昇している。5日終値ベースの年初来上昇率は約15.8%である。

アルファベットが7月22日に発表した第2四半期売上高は前年同期比24%増の1198億ドルとなり、市場予想を上回った。このうちグーグル・クラウドの売上高は、AIインフラや企業向けAIソリューションへの需要を背景に82%増の248億ドルとなった。原文の「売上高が80%超増加」はアルファベット全体ではなく、グーグル・クラウド部門を指す。

ただ、アルファベットが2026年通年の設備投資見通しを従来の1800億〜1900億ドルから1950億〜2050億ドルへ引き上げたため、決算発表後の時間外取引で株価は下落した。その後は市場全体の上昇とともに持ち直していたものの、5日はAI部門の人事刷新を受けて再び下落した。

※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。

関連キーワード

関連記事