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日経平均7万円時代の主役に浮上か フィジカルAIに官民10.5兆円投資
●高市内閣17分野の成長投資の全容が判明
高市内閣の目玉政策である「成長17分野戦略投資」の全容が、投資額を含めて明らかになった。計画では2040年度までに官民合わせて370兆円超の巨額の投資を行うという。
日経平均も7万円時代に入ったが、これまでの半導体株一色という相場環境から、今後は成長17分野に関連する銘柄に買いの裾野が広がる可能性がある。
17分野の中で投資の予算規模が大きいフィジカルAIの分野に注目したい。
●10.5兆円を投じるフィジカルAIとは何か
今回官民合わせて10.5兆円を投じるフィジカルAIとは、AIの高度な判断能力によって、ロボットや移動機器が人間の身体のように柔軟に動作することを可能にする技術である。
これまで相場の主役だった生成AIが、パソコンやスマホなどのデジタル空間で能力を発揮するのに対し、フィジカルAIは労働現場などの現実空間で高いパフォーマンスが期待できる。
少子高齢化の加速で労働力不足が叫ばれる現状において、対策を急がれる政府としては理にかなった投資と考えることができる。
●フィジカルAI分野の注目銘柄は?
半導体と並んで日経平均7万円時代の主役になり得るフィジカルAIの注目銘柄を、確認しておこう。
この分野の両雄ともいえる存在が、ファナック(6954 東証プライム)と安川電機(6506 東証プライム)である。両社とも産業用ロボットに関して高い技術力を有している。
ファナックは米Googleとジェミニを搭載したロボットの開発で協業しているのが、大きな注目ポイントとして挙げられる。また2027年末完成予定の米ミシガン州の工場で、フィジカルAI向けロボットの増産体制を整える予定だ。
同社はかつて主力だったファクトリー・オートメーション(2026年3月時点で連結事業の24%)からロボット(同44%)、ロボマシン(同15%)が主力へと業容を様変わりさせている。
一方の安川電機は、粉体計量や医療器材仕分けなど、AIロボに関する200件の実証実験を行っている研究開発が盛んな企業だ。
同社もロボットが連結事業の46%を占めており、新中期経営計画で2030年2月期に営業利益1,000億円を目標にしている。政府のフィジカルAI投資は大きな追い風になるだろう。
半導体関連株はすでに1万円を超える株価の銘柄が多いが、ファナックは7,357円(6月25日終値)、安川電機は7,223円(同)とまだ買いやすい水準にある。
●半導体と連動して株価上昇の期待も
フィジカルAIは半導体とも親和性が高い。フィジカルAIにも半導体は必要であるから、今回の10.5兆円の投資は半導体関連企業にも恩恵が及ぶだろう。
24日(米国時間)に発表された米マイクロンテクノロジーの第3四半期の決算は、市場コンセンサスを大きく上回る好決算となった。改めてAI・半導体の旺盛な需要が確認されたことで、日経平均株価も25日の取引で半導体銘柄を中心に3,191円37銭高の7万2,366円34銭(6月25日終値)と大きく買われている。
「成長17分野戦略投資」の今後の実行を考えると、日経平均7万円は単なる通過点なのかもしれない。(記事:丸山優太郎・記事一覧を見る)
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