三井不動産など、田町駅西口の再開発に着工 旧森永プラザビル建て替え

2025年10月2日 14:47

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複合施設の完成イメージ(三井不動産発表資料より)

複合施設の完成イメージ(三井不動産発表資料より)[写真拡大]

  • 駅前デッキ広場
  • 国道15号のスクランブル交差点化イメージ
  • 交通広場・駅前デッキ広場断面イメージ
  • 緑地広場イメージ
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 三井不動産、森永乳業、JR東日本は東京都港区のJR田町駅西口で田町駅西口駅前地区開発事業(港区芝)に着工した。旧森永プラザビル跡に駅直結の商業施設とオフィスの複合施設を整備する計画。高さ125メートルの高層ビルを駅前の新たなランドマークとしたい意向で、2029年に一部使用を始め、2033年度中の全体完成を予定している。

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 施設は約6,600平方メートルの敷地に建設する高さ125メートル、地下2階、地上24階建て延べ約9万9,000平方メートル。地下に駐車場、1~3階にJR東日本グループのアトレが運営する商業施設、4階にオフィスロビーとスタートアップ支援拠点、6~23階に1フロア3,090~3,270平方メートルと田町・三田エリアで最大級となるオフィスを入れる。オフィスフロアの一部には森永乳業が本社を移転する計画。

 首都直下型地震など大規模災害に備えた防災拠点の機能を備える方針で、停電時にはガス発電で1週間程度電力供給するのをはじめ、帰宅困難者の一時滞在施設の役割を担う。建物の省エネルギー化も進め、環境規格「ZEB ready」の取得を目指す。

 地下2階で都営地下鉄三田駅、地上2階で田町駅と接続するほか、施設周辺の再開発にも踏み込む方針。交通広場を約1,200平方メートルから約3,000平方メートルに広げる一方、歩道部を拡幅して歩行者ネットワークの改善を図る。国道15号に面した交差点をスクランブル化し、住民や働く人の憩いの場所となる緑地広場を整備する。田町駅内の自由通路拡幅も計画している。

 旧森永プラザビルは森永製菓と森永乳業が本社を置いていた地上24階建てビルで1973年に完成した。しかし、老朽化で2024年に解体され、森永製菓は森永芝浦ビル(港区芝浦)、森永乳業は汐留シティセンター(港区東新橋)に本社を移している。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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