金投資vsビットコイン 副業にはどちらがおすすめ?

2025年5月31日 19:44

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 副業として資産形成を目指す人が増える中、「金(ゴールド)投資」や「ビットコイン」なども注目されている。どちらも長期的な価値保存が期待される投資先だが、仕組みやリスクは大きく異なる。本記事では、両者の違いや共通点を解説し、副業に向いているのはどちらかについて紹介する。

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■インフレや金融不安対策で注目されている投資対象

 金とビットコインはいずれも「価値の保存手段」として知られ、インフレや金融不安時に注目される資産だ。

 共通点として、どちらも政府や中央銀行に依存しない性質がある。株式や企業銘柄と異なり、発行体の信用リスクに左右されにくい。しかしその仕組みや取引形態には、大きな違いがある。

 金は「現物資産」であり、数千年の歴史を持つ価値の保存手段として、世界中で認識されている。相場は比較的安定しており、長期保有向きの投資先といえるだろう。

 一方ビットコインは、「仮想通貨の代表的な銘柄」であり、ブロックチェーン技術により暗号的に保護されたデジタル資産だ。24時間365日取引可能な点や、少額から取引を開始できる利便性が特徴である。

 またビットコインは、発行枚数の上限が2,100万枚に設定されている(現在の発行枚数は約1,987万枚)。これは、仮想通貨の中でも少ない部類であり、希少性が高い。インフレにも強い仕組みであることから、金に近い性質として投資家からも注目を集めているのだ。

 ビットコインは金と比較して取引コストが低く、グローバルなデジタルサービスとの親和性が高い点がメリットだ。また将来的な価格上昇への期待から、短期間で大きなリターンを狙える可能性もある。

 しかしその分ボラティリティ(価格変動性)は非常に高く、相場が乱高下する傾向がある点に注意が必要だ。国によっては規制の対象となっており、法制度の変更が価格に影響を及ぼすリスクも無視できない。

 一方の金は、世界的に流通・保管・取引のインフラが整っており、比較的信頼性が高い投資対象である。大きなリターンは期待しづらいものの、安定資産としてポートフォリオに組み込むには適しているだろう。

■安定性を重視するなら金、積極的な運用ならビットコインがおすすめ

 副業として投資を始める際、金とビットコインのどちらを選ぶべきかは、個人の資産状況やリスク許容度によって異なる。両者には明確な違いがあり、それぞれに向いている人、避けた方がよい人の特徴があるからだ。

 まず金投資が向いているのは、「安定志向の人」や「投資初心者」である。金は現物資産であるため、長期的に見て価格が安定しており、大きな暴落が起きにくいとされている。

 相場の急変に左右されにくいため、本業が忙しく頻繁な取引が難しい人にとっても安心して保有しやすい投資対象だ。特にインフレ対策や、世界的な経済不安への備えとして金を選ぶ人が増えている。

 一方ビットコインは、「ハイリスク・ハイリターンを求める人」や「デジタルサービスに慣れている人」により適している。暗号資産は仮想通貨ランキングや注目トピックで常に取り上げられており、価格が短期間で大きく変動する傾向がある。

 そのため短期的に利益を狙いたい人や、相場に敏感に反応できる人には魅力的な選択肢となるだろう。

 ビットコインは発行枚数が少ないことから、比較的価格が安定しており、仮想通貨の中ではリスクの少ない投資対象となっている。しかし金との比較では、やはりそのリスクは無視できないため、安定や低リスクを求める人には金投資の方がおすすめだ。

 特に副業で安定収入を目指す人にとって、ビットコインのリスクは大きく感じられるかもしれない。そのため、副業投資においては、安定性を重視するなら金、積極的な運用を目指すならビットコインという判断が現実的である。

 副業として投資を始める際には、それぞれの特徴やリスクを理解し、自身の投資スタイルや資産形成の目的に応じて選択することが重要だ。(記事:西島武・記事一覧を見る

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