7日の中国本土市場概況:上海総合は0.1%高で反発、不動産と銀行に買い

2023年6月7日 16:50

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記事提供元:フィスコ

*16:50JST 7日の中国本土市場概況:上海総合は0.1%高で反発、不動産と銀行に買い
7日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比2.42ポイント(0.08%)高の3197.76ポイントと反発した。

中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。外電が6日午後報じたところによれば、中国当局は大手商業銀行に対し、預金金利の一段の引き下げを促したもようだ。少なくとも今年に入り2回目の要請となる。今週に入り、複数の大手銀が米ドル建て預金金利を引き下げた――などとも伝わった。そのほか、国務院研究発展センター傘下のメディア「中国経済時報」は6日、中央・地方政府による不動産支援の動きが6月から加速する見通しと報道している。ただ、上値は重い。中国国内では今週から来週にかけ、5月の重要経済指標が相次ぎ発表される。9日は物価統計、15日は鉱工業生産や小売売上高など。ほか、15日までに金融統計も予定されている。取引時間中に公表された中国貿易統計がまちまちの内容だったこともあり、内容を見極めたいとするスタンスが強まった。貿易統計では、人民元建て輸入が前月の0.8%減から2.3%増に改善。一方、輸出は前月の16.8%増から一転して0.8%減少した。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、不動産の上げが目立つ。華遠地産(600743/SH)が2.5%高、金地集団(600383/SH)が1.9%高、信達地産(600657/SH)が1.8%高、保利地産(600048/SH)が1.0%高で引けた。


銀行株も高い。中国農業銀行(601288/SH)が1.7%、中国建設銀行(601939/SH)が1.5%、上海浦東発展銀行(600000/SH)が1.1%、中国工商銀行(601398/SH)が1.0%ずつ上昇した。保険・証券株、メディア・娯楽株、物流・交通インフラ株なども買われている。


半面、酒造株は安い。重慶ビール(600132/SH)が5.0%、舎得酒業(600702/SH)が2.6%、山西杏花村フェン酒(600809/SH)が2.3%、青島ビール(600600/SH)が1.5%ずつ下落した。自動車株、エネルギー株、素材株、医薬品株、公益株も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が1.53ポイント(0.56%)高の274.32ポイント、深センB株指数が6.75ポイント(0.61%)高の1117.80ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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