小型衛星、需要高まるも打ち上げ価格低下 多くの企業が倒産する可能性も

2023年2月19日 07:34

印刷

記事提供元:スラド

AC0x01 曰く、 小型衛星市場はこれから需要が増えるブルーオーシャンとして、世界全体で百社以上の宇宙ベンチャーが小型ロケットでの参入を目指していると言われるが、現実は需要増の一方で打ち上げ価格が急落しており、利益を上げるのが困難になってきていると報じられている(SPACENEWSの記事)。

これは、2月7日に米カリフォルニア州で開催された小型衛星シンポジウムにおいて、Rocket LabやVirgin Orbitなど複数の打ち上げ会社の幹部が語ったというもの。小型衛星の需要はかつてないほど高まっているとされる一方、特にSpaceXのファルコン9が100機以上の小型衛星をまとめて打ち上げることで価格を50kg辺り27万ドルまで下げているため、1機ずつ打ち上げる小型ロケットでは利益が出ないレベルに市場価格が落ちてしまっているという。そのため、小型ロケットは専用の打ち上げが必要な政府関連の案件など、一部でしか利益が上げられなくなってきているようだ。

また小型ロケットの打ち上げ失敗が多いことにも触れられており、多くの宇宙ベンチャーは小型ロケット開発の難易度を過小評価していたとも語られている。こうしたことから、今後は特に初期段階の企業ほど資金を集めるのが困難になっていくだろうとのこと。

 スラドのコメントを読む | サイエンスセクション | ビジネス | サイエンス | 宇宙

 関連ストーリー:
ISTが大型ロケット「DECA」の開発を発表、2030年代予定 2023年01月25日
Starlinkをバックホール回線とするau基地局が運用開始。Falcon 9風のデザイン 2022年12月06日
Firefly Alphaが初の打ち上げに成功と発表も、衛星は予定の軌道に乗らず? 2022年10月12日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事