京写は21年3月期大幅営業・経常増益、受注回復基調で22年3月期も大幅増益予想

2021年5月6日 08:01

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(決算速報)  京写<6837>(JQ)は4月30日の取引時間終了後に21年3月期連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響を受けたが第2四半期後半から受注が回復基調となり、営業・経常利益は従来の赤字予想から一転して大幅増益で着地した。22年3月期も大幅増益予想としている。収益拡大を期待したい。株価は反発の動きを強めている。22年3月期大幅増益予想を評価して戻りを試す展開を期待したい。

■21年3月期大幅営業・経常増益で着地、22年3月期も大幅増益予想

 21年3月期連結業績は、売上高が20年3月期比8.9%減の173億34百万円、営業利益が23.7%増の98百万円、経常利益が62.4%増の1億59百万円、親会社株主帰属当期純利益が1億35百万円の赤字(20年3月期は1百万円の黒字)だった。配当は無配とした。

 新型コロナウイルスによる経済収縮の影響で自動車関連、事務機関連、LED照明関連などの需要が減少して減収だが、第2四半期後半から受注が回復基調となり、生産性向上や業務効率化による経費削減なども寄与して、営業・経常利益は従来の赤字予想から一転して大幅増益で着地した。なお当期純利益は、中国の連結子会社(京写広州)で過年度法人税等1億58百万円を計上したため赤字だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高40億06百万円で営業利益1億08百万円の赤字、第2四半期は売上高38億54百万円で営業利益65百万円の赤字、第3四半期は売上高46億52百万円で営業利益1億01百万円の黒字、第4四半期は売上高48億22百万円で営業利益1億70百万円の黒字だった。受注が回復基調である。

 22年3月期の連結業績予想は、売上高が21年3月期比12.5%増の195億円、営業利益が3.0倍の3億円、経常利益が87.8%増の3億円、親会社株主帰属当期純利益が1億20百万円の黒字(21年3月期は1億35百万円の赤字)とした。配当予想は復元配で5円(期末一括)としている。

 新型コロナウイルスの影響が長期化しているが、受注が回復基調であり、大幅増益予想としている。中期成長に向けて、21年1月稼働したベトナム工場の量産体制の早期確立、新規コア製品の開拓、抜本的業務改善の継続、開発商品の事業化などを推進する方針だ。収益拡大を期待したい。

■株価は戻り試す

 株価は下値を切り上げて反発の動きを強めている。22年3月期大幅増益予想を評価して戻りを試す展開を期待したい。4月30日の終値は336円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS8円37銭で算出)は約40倍、時価総額は約49億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

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