テレワーカーを顔認証 自動で在席時間を取得 キヤノンITSが提供

2021年2月24日 16:25

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顔認証モジュールを搭載したテレワークサポーターの概要(画像はキヤノンITソリューションズ発表資料より)

顔認証モジュールを搭載したテレワークサポーターの概要(画像はキヤノンITソリューションズ発表資料より)[写真拡大]

 キヤノンITソリュションズ(東京都港区)は、3月1日からクラウド型テレワーク支援サービス「テレワークサポーター」の新バージョンを提供開始する。仮想デスクトップ基盤で利用できる顔認証モジュールによって本人を特定し、テレワークの勤務時間を見える化する。顔認証によって「のぞき込み」や「なりすまし」の検知も行う。

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 利用者のパソコン上のWebカメラ画像から本人を常時認証し、在籍時間を計測する。テレワーク時の労働時間管理は一般的に自己申請に頼るしかなかったが、自動的に在席や離席を判断し記録する。勤務時間を可視化し、時間外にパソコンを利用しているサービス残業の把握もできるようになる。

 定めたテレワーカー以外の人物を検知し、証跡の保存も行う。第三者ののぞき込みやなりすましを検知すると、Webカメラ画像とパソコンのスクリーンショットを取得する。パソコン画面を自動でブラックアウトにする機能も備えており、情報流出のリスクを最小限に抑えるようにした。

 勤務者以外が操作した時には情報が保存されるため、仮に情報流出があった場合でも、人物の特定やその後の対処に役立てることができる。

 テレワークが新しい働き方として広がりつつある中、オフィスと同じPC環境を利用できる仮想デスクトップ基盤(Virtual Desktop Infrastructure、以下VDI)の市場も注目を集めている。中でも情報セキュリティに関心の高い金融業界を中心に、需要は堅調に推移していると言う。

 VDIはクライアントPC環境をサーバーに集約することができ、アプリケーションのインストールやアップデート作業を一括で行えるというメリットもある。IT担当者や従業員の負担軽減にもつながる。

 同社は、VDI環境で「テレワークサポーター」を利用する場合に使える顔認証モジュールを搭載した格好だ。クライアントPCに変更を加えることなく、VDIサーバー上の設定で利用ができるため、運用負担が少なくセキュアなテレワーク環境を簡単に実現できる。

 テレワークサポーターの利用料は5ユーザー年間ライセンスで12万円(税別)。初期費用が2万円(税別)。配信方式はシングルセッション、デスクトップ配信で、OS(VDIマシン)はWindows10 Pro。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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