メキシコペソ円は底堅く推移か サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)

2021年1月13日 16:28

印刷

記事提供元:フィスコ


*16:28JST メキシコペソ円は底堅く推移か サンワード貿易の陳氏(花田浩菜)
皆さん、こんにちは。フィスコリサーチレポーター花田浩菜の気になるレポートです。今回は、メキシコペソ円についてのレポートを紹介します。

陳さんはまず、メキシコペソ円について、『原油高と米国に民主党政権が誕生したことを受けて底堅く推移しそうだ』と伝えています。

『年明け、外国為替市場でメキシコペソは対ドルで一段と上昇し、10カ月ぶりの高値を付けた。米連邦議会上院の決選投票で民主党候補の勝利が確実となり、民主党が大統領選に加えて上下両院で多数派を確保する「トリプルブルー」となる見通しとなった』と述べています。『米国での財政出動への期待感から、米景気の回復に伴ってメキシコ経済も持ち直すとの見方が強まった』とのことです。

続けて、『市場では経済対策などバイデン新政権による大規模な財政支出への期待感が高まっている。米経済の回復でメキシコから米国に向けた輸出が伸び、メキシコ経済の下支えになるとの見方からペソが買われた』と言及。

また、『原油価格の上昇もペソ相場を支えている』として、『産油国の減産に伴う需給引き締まりへの期待から、原油先物指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は5日、およそ10カ月ぶりに1バレル50ドル台に乗せた。メキシコは産油国でもあり、ペソには上昇圧力がかかっている』と説明しています。

そして、12月のメキシコ消費者物価指数(INPC)上昇率について、『前年同月比3.15%となったと発表した。前月から0.38%加速した。メキシコの今年のインフレ目標は3%だった』と伝えています。
ただ、『野菜や果物の伸びが抑えられ、7カ月ぶりの低い水準だった。中央銀行の政策目標の上限である4.0%を2カ月連続で下回った』としています。

さらに、『メキシコ中銀は2020年12月の直近の会合まで2会合連続で政策金利を据え置いた』と述べ、『これは10月にインフレ率が政策目標の上限を上回ったため。次回2月会合では、利下げを再開するとの見方が出ていたが、判断は微妙になったといえよう』と考察しています。

なお、『メキシコ中銀が20年12月時点で、民間銀行など38機関の予測を集計したところ、21年の物価上昇率見通しは3.57%、22年は3.53%。金融市場には、新型コロナウイルスの感染再拡大で、企業の対策コスト増による物価上昇圧力がかかるとの見方も出ている』と伝えています。

2020年のメキシコ国内新車販売台数については、『19年比28%減となった。11年(90万5893台)以来、9年ぶりの低水準となった』と述べており、『新型コロナウイルスの感染拡大で販売店が営業を停止したことが響き、4年連続で前年の水準を下回った』としています。

また、『20年の下落幅は、メキシコの金融危機(テキーラ危機)時の1995年(62%減)以来の大きな落ち込みとなった』と言及。『メキシコ自動車販売協会(AMDA)は21年の販売台数について、20年比12%増を見込んでいる』と伝えています。

こうしたことから、陳さんはメキシコペソ円の今週のレンジについて、『5.00円~5.50円』と予想しています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の1月13日付「【メキシコペソ円今週の予想(1月12日)】」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコリサーチレポーター 花田浩菜《HH》

関連記事