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ホンダ・アコード(画像: 本田技研工業の発表資料より)[写真拡大]
自動車のボディ骨格に求められるのは、どのような性能か?それは、第1に「安全」である。これに異議を唱えるとすれば、王道ではない。交通機関に限らず、全てに優先すべき性能は「安全」でなければ公に認めるべきではない。
【こちらも】ホンダ、フルモデルチェンジした新型アコード発売 新世代プラットフォーム採用
それでは、次に必要とされる性能は何であろうか?現代の社会情勢では「燃費」であろう。パッケージング、乗り心地、コストなどは、さらにその次にくるものであり、それらも一流でなければ「商品力」はないと見なければならない。
ホンダは、この難しい、ある意味技術的には「相反する命題」について、コストを下げて実現する技術を1歩前進させたものと言える。それは、2月に発売された新型アコードのボディ骨格などで使用する高張力鋼版の“強度を下げても、安全性能を上げてきた”ことだ。
安全性能においては、積極性と受け身の性能があるが、この場合「衝突安全性」つまり受け身の安全性能の話と考えられる。それが果たして、走行性能など積極安全性に寄与しているかどうかは明確ではない。しかし、現状の周辺から得られる情報からは、ホンダ・アコードは積極安全性で基礎となる走行性能も上げてきているとの評価である。
ホンダが行ったことは、「高張力鋼版の強度を下げた」と言える。ホットスタンプのレベルであると炭素量が多くなり、強度は上がり、同じ部品で比べてみると、いわゆる「生材(SS41など)」から見れば軽量と出来るのだ。ホンダ・アコードのボディで行ったのは、主にBピラーなどホットスタンプレベルの強度のSM材などの強度を下げて、余熱を必要としないなど作業効率を上げると共に、安全性について他の手法でカバーできることを証明して見せたことになる。
こうした地道な製造業の技術開発は、ソフト開発業のように脚光を浴びることがないのだが、「燃費向上」が至上命令のおりから、大変重要な進歩だろう。自動車の車重を100kg軽量化すると、1km/1L燃費が改善するとも言われている。軽四輪自動車の空車両重量で900kgをきるレベルになってきたのは、こうした自動車製造業の地道な努力によるものだ。
ボディの強度を上げる目的は、「安全」「燃費」に次いで「走行性能の向上」がある。それには、プラットフォーム、ボディ全体の強度が高くないと、サスペンションセッティングが定まらないこととなる。マツダ3なども柔軟な関節とでも言える構造をとるようになっており、ホンダ・アコードにおいても、運動性能との兼ね合いが、どの様な技術で補われているのか大変興味がある。
今後も、クルマのボディ骨格とボディパネルの接着など工夫が進むようで、安全性を高め、走行性能を高め、乗り心地が良く、安いクルマが出来てくるのは間違いないようだ。まずは、ホンダの地道な努力に拍手である。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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