将来クルマは2極分化する

2020年5月18日 16:30

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トヨタTRI-P4自動運転実験車両(画像: トヨタ自動車の発表資料より)

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 車は将来的に、自動運転の技術が進歩して、単なる「移動」や「運搬」手段としての「搬送車両」と、スポーツカー・レーシングカーに代表される趣味性が高い「乗り物」の2極に分化して発展するだろう。「運転を楽しむ為の車」と「極力人間が関与しなくて済む車」の2極だ。

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●自動車の登場による変化
 自動車が普及する以前は、移動や運搬には馬が重要な役目を担っていた。運搬手段や作業手段である「荷馬車」や「農耕馬」が「自動車(トラック)」や「トラクター」に置き換えられた。

 荷馬車を引いていた「馬車馬」は淘汰され、馬と心を通わせ、正面から向き合う「乗馬」用の馬が残った。競馬や、ポロの様に馬に乗って競技をしたり、乗馬を楽しむ為の「馬」、これは自動車で云えばレーシングカーやラリー車、スポーツカーだ。

●自動運転技術の進歩
 自動運転技術への研究・開発に注目が集まっている。公道上での実証実験、異業種からの進出もいろいろと取り沙汰される昨今だ。

 例えばトヨタは、米国で人工知能や自動運転・ロボティクスなどの研究開発を行うToyota Research Institute(以下TRI)が、2020年7月から9月、自動運転実験車・TRI-P4を使用し、東京都内で一般向けの同乗試乗を行う予定だ。

 トヨタはこのP4実験車で、MaaS(mobility as a service)の分野における、SAE Level 4相当の自動運転デモンストレーションを行う予定だ。

 
 Photo:トヨタTRI-P4自動運転実験車両

●サポカー・サポカーS
 昨今の高齢ドライバーによるアクセルとブレーキの踏み間違いや、コンビニに駐車する際に、誤操作で店舗に突っ込んだりする事故は、車載技術の進歩で、ある程度は回避される様になって来た。
 これ等の安全対策技術を盛り込んだ「サポカー」「サポカーS」が普及しつつある。
 サポカー(セーフティ・サポートカー)とは自動ブレーキを搭載した、すべての運転者に推奨する自動車であり、サポカーS(セーフティ・サポートカーS)とは自動ブレーキに加え、ペダル踏み間違い時加速抑制装置等を搭載した、特に高齢運転者に推奨する自動車としている。
 「サポカー補助金制度」があり、65歳以上の高齢運転者には、衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い急発進抑制装置が搭載された安全運転サポート車の購入を補助する。

●昔のエレベーター
 昔、デパートのエレベーターには、「エレベーターガール」なる操作担当者が乗っていて、扉の開閉と、停止階の操作をし、客の安全な乗降確認と店内階案内を担当していた。

 その後、自動開閉の扉となっても、「ご利用の階をお知らせ下さい」と客に伝えて、駆け込んで来る客の安全確保と、停止階のボタン操作をしていた。

 現在、デパートのエレベーター内にはエレベーターガールなる店員は乗っておらず、客が各自利用階のボタンを押す。せいぜい混雑時にベビーカー客の誘導などの、整理要員が配置されている程度だが、この状況に、誰も疑問を持っていない筈だ。

 システムの進歩と、社会情勢の変化により、時代とともに変化して行く。

●2極分化した将来像
 サポカー・サポカーSに代表されるヒューマンエラーによる交通事故回避の技術は別として、「クルマ好きにとって、自動運転車両は似つかわしくない」と筆者は考えている。

 近距離の単なる移動手段、運搬手段は「自動運転」、「電気自動車」に任せて、エンジン音やエキゾーストノートを楽しみ、ドライバーの「技量で車を制御する歓び」を得ることができる、スポーツカーに代表される「愛車」は、今後もずっとその地位を保つだろう。(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る

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