フランス、パリ地下鉄で乗客のマスク着用状況をチェックするAI運用

2020年5月13日 17:22

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記事提供元:スラド

 taraiok曰く、

 フランスでは、パリの地下鉄の防犯カメラと新たに開発されたAIツールを統合した、乗客のマスクの着用状況をチェックするシステムが稼働しているという。Bloombergの報道によれば、このシステムはパリ以外の地域でも展開されているそうだ。フランスは当初は米国と同じく、マスク着用を市民に推奨してこなかったが、現在は公​​共交通機関に乗る人たちにマスク着用を義務付けている。地下鉄、電車、バス、またはタクシーでマスクを着用していない人には、135ユーロ(145ドル)の罰金を科すことも検討している(The VergeSlashdot)。

 このAIプログラムを開発したスタートアップ企業「DatakaLab」によると、このプログラムは当局がCOVID-19の将来の発生を予測するためのもので、マスクを着用していない個人を特定したり、罰則を科すためのものではないと説明する。DatakaLabのCEOであるXavier Fischer氏は「私たちの目標は毎日何人の人々がマスクを着用しているかを統計調査することにある」と話している。さらにDatakaLabは、同社のソフトウェアはプライバシーを重視し、EUの一般データ保護規則(GDPR)に準拠していると主張している。

 このソフトウェアでは、データがクラウドやDatakaLabのオフィスに送信されることはないという。ソフトウェアは15分間隔でマスクを着用している個人の数に関する統計を生成する。フランスのカンヌのバスでもこのソフトウェアは運用されている。既存のCCTVカメラにCPUを追加し、リアルタイムでビデオを処理するようにした。バスが夜間にデポに戻ると、Wi-Fiに接続してデータを地元の交通機関に送信するという仕組みになっているという。

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