広がりを見せる認知症保険

2020年3月14日 10:59

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 認知症治療薬は登場していない。だけに「認知症保険」の需要が高まっている。データは古いが、2013年に厚労省がまとめた「国民生活基礎調査」は、「介護認定を受ける人の15.8%が認知症に要因(第2位)」としている。

【こちらも】認知症の継続介護、6割超が介護者自身の精神状態維持に不安

 最近では明治安田生命の根岸明夫社長が「発売する」と言い切った。相互会社形態が多い生保業界にあり、株式を上場する斯界第2位の第一生命ホールディングス(第一生命)の認知症保険状況はどうか。

 「ジャスト」。契約年齢40-85歳の認知症保険を販売している。概ねこんな商品である。

★認知症と診断された場合に一時金が支給される。専門医の検査と画像検査で「器質性(解剖学的に部位の損傷が認められる)認知症」、あるいは認知症でなくても介護度が認定された時点で支払われる。

★私(齢70歳・男子)の場合で保険金が200万円なら、月々の保険料は5158円。契約から2年間は保険料の支払額が支給され、以降は保険金額が支払われる。

★認知症の発見が「ニューロトラック認知機能テスト」で可能。業界で初めて導入されたもので、スマホアプリで「目の動き」をチェックして示される。

★見守り機能。届け出た(遠方の)家族などが「連絡がつかず心配」といったメッセージを伝えると、ALSOKのガードマンが駆けつけることも可能。

★認知症相談ダイヤル。認知症患者と向き合っている看護師により対応がなされる。

 他社の内容は各社のホームページで確認し、比較検討することをお勧めする。資料請求を行うなりして、本人はもとより家族の負担を勘案すると「認知症保険」はいまや不可欠な商品と言えよう。

 第一生命は介護事業の大手:SOMPOケアと業務提携をしている。営業職員が「母の施設入居を考えている。どこか」といった相談をされた時、SOMPOケアを紹介する。対象施設は「シニアリビング2万5600室、有料老人ホーム等300施設、サービス付き高齢者向け住宅132棟」。

 生保はいま超低金利下で運用難に晒され厳しい経営を強いられている。第一生命も然りだ。今期の通期計画は「3.5%の経常収益減、3.7%経常利益減」。開示済みの中間期も前年同期比「10.4%の経常減益」という状況。

 ちなみに第一生命の本校作成中(3月11日時点)の時価は1200円台前半から半ば水準。だがIFIS目標平均株価は2053円と上値余地を残している。

 第一生命の元専務で生保業界から初の日本投資顧問協会会長となったT・M氏は上場(10年4月)以来「保有し続ける」と言い続けている。「いまも変わりない」とも言う。かつ「ジャストはいい商品だよ」とも。愛社精神もここまでくると「立派」としか言いようがない。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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