連結エンジンはなぜ造られた V、U、W、H、X型 現代はモーターとのHV

2020年1月15日 16:26

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 自動車でV型のV8、V12気筒エンジンなどは数多くあり、筆者も所有したことがある。しかし、2つ以上のエンジンを連結したエンジンも数多く作られてきた歴史がある。戦車用で大馬力を求める30気筒エンジンなど、特殊なものもある。

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 だがその多くは、連結することでロスが起きてしまい、出力は単体エンジンの総和とはならない。そのメカニズムの発想と精度で大きく変わってくるのだ。

 6気筒エンジンなどでは、どうしても全長が長くなってしまう。そこで同じ6気筒でも少しだけ気筒をずらして、全長を縮めている配置がある。VやWバンクである。エンジンブロックなどを軽量化することが出来るため、大排気量エンジンとしてはメリットが大きい。

 多気筒化の原因は、排気量を大きくして、大馬力、特にトルクの強化をしたいからであった。現代では考えられない、燃費を省みない馬力のかせぎ方だったが、燃費向上を目指すにはロスが多く向かない考え方だった。現在では許されない、燃費を気にしない「古き良き時代?」の発想である。

 このようなエンジンの連結で問題になるのは、「馬力ロス」と重量増であった。特殊なエンジンでは、「冷却」に支障が発生してもいた。

 第2次大戦中、現在のスバルの前身である中島飛行機では、アメリカ本土を爆撃できる機体として「富岳」が考案されていた。そのエンジンは6発とされていたが、1発のエンジンは18気筒×2で、実に36気筒空冷星形エンジンだった。

 それは「誉」18気筒エンジンの2基タンダム連結されたエンジンで、空冷であったため前部18気筒の冷却は問題なかったが、後部18気筒については冷却不足になり、終戦まで問題は解決できなかった。

 「誉」エンジンは小型で高性能であったが、それだけに気難しく整備が面倒であったようだ。高性能を狙うとどうしても無理が起きて、整備に手間がかかり寿命も短くなりがちなのが機械式メカニズムだ。

 しかし、現代のトヨタ・電気式CVTは、モーターとエンジンをトルクミックス(連結)して、さらにトルク配分を変化させていながら、単純なメカニズムでロスが少なく、故障も少なく、寿命が長い。クラッチも必要とせず、かなりの高性能なトルクミックス(連結)システムだ。

 これは、現代の技術の進歩を見せつけられる連結装置である。時代によって技術開発の方向性が変わってくる見本でもあろう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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