8カ国・地域参加で国際色より豊かに 第10回「マカオファッションフェスティバル2019」開幕

2019年10月18日 09:10

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記事提供元:アパレルウェブ

 【17日=マカオ】マカオのファッションデザイナー&ブランドが最新コレクションを披露する第10回「マカオファッションフェスティバル2019」が10月17日、世界最大級のカジノ・リゾート「ザ ベネチアン マカオ リゾート ホテル」で開幕した。3日間に渡り、若手からベテランまで約50組(うちマカオ発デザイナーは学生含め約40組)が最新コレクションを発表する。
 「マカオファッションフェスティバル」は、マカオのファッション産業振興を目指し、マカオ政府と民間組織による非営利組織CPTTMによって2000年にスタート。「マカオ国際トレード&インベストメント・フェア(MIF)」の併催イベントとして、MIF会場の一角で開かれてきたが、前年2018年展から約260席(従来の25%増)を設けたボールルームへと移動。予算を増やしプロモーションにも力を入れている。アジアと欧州を結ぶ中国の巨大経済圏構想「一帯一路」を同展に取り入れ、中国語圏やポルトガル語圏のデザイナー&ブランドとの連携を強化しているのも前年からの特色だ。
 初日のオープニングイベントには、「一帯一路ファッションパレード」と題し、8カ国・地域から参加した8ブランドが参加。マカオのベテランデザイナーであるヴィンセント・チェンによる「WORKER PLAYGROUND」をはじめ、「A8原創(中国・広州)や「FSZ」(中国・深セン)、「FAVE by Kenny Li」(香港)、「SOPHIAWU」(台湾)などの中華圏、「RAEGITAZORO」(インドネシア)、「Praia」」(アフリカ大陸カーボベルデ)や「Victoria」(ブラジル)などのポルトガル語圏のデザイナーらがランウェイ形式でコレクションを披露した。
 「RAEGITAZORO」のRaegita Oktoraデザイナーは、インドネシアの伝統的衣装のシルエットやディテールを取り入れたデザインを、ネオンカラーでエネルギッシュかつ都会的に見せた。香港や台湾などでもショー開催の実績があり、シンガポールではインドネシアのデザイナーブランドを集めたセレクトショップでも取り扱いがある。今後は日本を含め国外にも販路を広げたいという。「SOPHIAWU」のSophia Wuデザイナーは、オーストラリアで育ち、欧州でキャリアを積んだというグローバルなバックグラウンドを持つ。デザインにおいても、エレガントさや力強さなど女性の多面的な要素を表現している。中国や香港、日本、シンガポールなどでもトレードショーに参加した経験があり、今後はまず東南アジアを中心に海外でのビジネスに力を入れたいという。
 会期は19日まで。ランウェイ形式によるファッションショーやショーケース展示を中心に、マカオ唯一のファッション&クリエイティビティーのスペシャリスト養成機関「ハウス・オブ・アパレル・テクノロジー」の生徒らによるコレクション披露、クリエーションや実技、ビジネススキルなどが評価対象となる作品コンテスト「Fashion Exhibition of the 5th Subsidy Prgramme for Fashion Design and Sample Making」のファイナリストによる作品披露・授賞式なども行う。




























取材:戸田美子

※この記事はアパレルウェブより提供を受けて配信しています。

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