東北大、細胞内の有害物質取り除く新手法開発 がんやアルツハイマー治療に期待

2019年10月13日 11:14

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オートファジーの仕組み(写真:東北大学の発表資料より)

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 東北大学は11日、細胞内の有害物質を取り除く創薬手法の開発に成功したと発表した。

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■ノーベル医学・生理学賞を授賞されたオートファジーの発見

 細胞内にある不要なタンパク質やミトコンドリア、細菌などを取り除くのが、オートファジー(自食作用)だ。オートファジーはがんやアルツハイマー病等の解明や治療にも役立つと期待され、このメカニズムを発見した東京工業大学の大隅良典名誉教授は、2016年にノーベル医学・生理学賞を受賞している。

 オートファジーは日本が強みをもつ研究領域で、創薬への応用も期待される分野だ。だが、既存のオートファジー活性化剤は、分解する相手を選別できないという短所があった。

■不良ミトコンドリアの除去が確認

 東北大学の研究者から構成されるグループは、「AUTAC(オータック)」と呼ばれる、細胞内に存在する特定の物質をターゲットにオートファジーが可能な手法を発明した。不良ミトコンドリアをもつ細胞に対しAUTACをデザインすると、ミトコンドリア機能や形態が短期間で顕著に改善されるという。

 研究グループは今回、オートファジー機能を利用して、細胞内の疾患標的を分解することを試みた。

 疾患や老化により、ミトコンドリアが小さく断片化することが知られている。研究グループは、疾患患者の細胞組織から培養した線維芽細胞核に、ミトコンドリア表面に結合するよう設計されたAUTACを3日間投与した。その結果、細胞株内で断片化していたミトコンドリアは除去され、健康な形態に復元したことが確認された。

 研究グループが発明したAUTACは、多様な分類対象を選択し除去できる世界初のオートファジー活性化剤だ。今後本成果をもとに製薬会社が各疾患にあわせたAUTACの研究が進展するだろうと、研究グループは期待を寄せている。

 研究の成果は、米科学誌Molecular Cellオンライン版にて10日に掲載されている。(記事:角野未智・記事一覧を見る

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