日産存立の危機 ゴーン問題は表面上のこと、真の問題は業界に深く進行 (1)

2019年8月5日 07:54

小

中

大

印刷

(c) 123rf

(c) 123rf[写真拡大]

写真の拡大

■日産リストラ計画

 日産が追い詰められていく。1999年にルノーと日産の資本提携が始まり、カルロス・ゴーンがCOOとなって日産に登場した当時の、倒産の悪夢を思い浮かべる。あの時も2万人を超えるリストラで、ニッサン発祥の地である村山工場を失っている。2019年3月末時点、日産が連結決算の必要のある企業ベースでの従業員総数は、約13万9000人となっている。それを2022年度までに計1万2500人、世界の拠点で削減すると正式に発表した。

【こちらも】日産、19年4~6月期は経常利益78%減 純利益94%減

 これを実現する概略の計画としては、2018年~2019年度に8拠点で6400人を削減、2020年~22年度に6拠点で6100人を削減するとの計画だ。日産の連結ベース企業グループでの従業員数の約10%弱になる。実際には、連結ベースでない企業に対する影響も含めると、膨大な雇用が失われる。フランス・マクロン大統領の思惑とは逆に、ルノーも経営危機に陥ることを覚悟しなければならない規模だ。なぜならルノーの多くの利益は、日産の持ち株の配当に頼ってきたからだ。

■生産能力を減らすということは?

 一方で生産能力を落とさねばならないわけで、18年度は720万台の生産能力があったが、22年度までに660万台へ削減し、稼働率を上げていくことを目指す。2018年度は69%の稼働率であったが、2022年度に86%に高めるとしている。しかし、これは単純な経理上の計算で出る数字であろう。それに、今まで日産が稼働率を上げる取り組みが不十分であったことが分かってしまう。北米でのインセンティブに頼った販売を繰り返してきており、その衝撃が現在の販売成績の落ち込み理由の大半だからだ。トヨタが行ってきているTNGAのような製造業としての新しいシステム作りの動きが全く不十分で、その基礎が出来ていない。

 「商品ラインアップ(車種)を22年度までに10%以上減らす」とのことだが、これを実現するには、ルノーはもちろんサプライヤーの協力も得て、設計から始めなければならない。モデルベース設計、モジュール設計などを駆使していかねばならないが、その認識を3社アライアンスで今日出来ているとは思えない。フランス・マクロン大統領は、経営には「素人」と言わざるをえない。結局、工場の雇用を守ることとは逆のことをしてしまい、これから雇用を失うこととなってしまったからだ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: 日産存立の危機 ゴーン問題は表面上のこと、真の問題は業界に深く進行 (2)

関連キーワード日産自動車カルロス・ゴーンルノー

広告

財経アクセスランキング

広告

写真で見るニュース

  • 「シビック ハッチバック」と「シビック セダン」(画像: 本田技研工業の発表資料より)
  • 11月29日に開業するブランチ大津京(大和リース発表資料より)
  • スイフトの特別仕様車「HYBRID MGリミテッド」(画像: スズキ発表資料より)
  • 画像はイメージです。
  • Mercedes AMG A 45 S 4MATIC+edition1限定車(画像:メルセデスベンツ日本発表資料より)
  • クリスタ長堀の「クラペロ」のオープンイメージ(クリスタ長堀発表資料より)
  • JPL Small-Body Database Browserによる11月18日の「2019UR2」軌道。ここで見ると、地球とほぼ重なっていることが分かる。 (c) NASA
  • 2021年の量産開始が見込まれるメルセデス・ベンツ・eアクトロス(画像: ダイムラー社発表資料より)
  • 洛北阪急スクエアのイメージ(阪急商業開発の発表資料より)
 

広告

ピックアップ 注目ニュース