「ホンダe」間もなく発売 紛れもないシティーカー そのコンセプトは正しいのか?

2019年6月17日 21:02

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「ホンダe」プラットフォームの概要(画像: Honda Europeの発表資料より)

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 英国のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで発表される純粋モーター駆動(BEV)の「ホンダe」は、2017年フランクフルト・モーターショーで登場した「アーバンEVコンセプト」を市販型にしたものだ。ドアミラーの役目をするウイング型カメラは、ドアミラーと比較して空気抵抗を90%削減しているという。こうして「アーバンEVコンセプト」の多くの要素が引き継がれて、市販型に近付いているようだ。

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 市販型「ホンダe」では、35.5kWhバッテリーが液冷式で装備されている。航続距離は200km可能だそうだが、これが意味するものが最大の注目点だ。30分間で80%の急速充電が可能とのことで、日産・リーフなどより実用的な充電時間ではある。しかしバッテリーが小さいだけで、行動範囲が限られた中での優位さとなる。

 モーターはRRに搭載され、四輪に独立懸河サスペンションとなっており、50:50の前後重量配分と低い重心位置となっている。それはBEVでは当然のことで、ホイールベース内の床下(低い位置)にバッテリーを搭載すれば、自然となることだ。

 一方で、これはBEVの車両が理想的運動能力を持つことを示しており、パッケージングだけでなく、今後、走行性能でもエンジン車よりも優位に立つことが予想される。バッテリーの集積度次第だ。つまりバッテリーの小型軽量化が進めば、可能性が大幅に広がるということだ。

 「ホンダe」の最高出力は100ps、最大トルクは30.6kg-mで、この車両の大きさから見れば、スポーツカーを凌ぐ加速力を示すだろう。高速走行以外では、高性能と乗りやすさがあることは間違いのないところだ。注目は、車両重量がどのくらいになるかだ。エンジン車では重くとも1.2tぐらいの大きさだが、BEVで1.5tぐらいに収まっていれば、実用車としてもスポーツ性能としても十分に機能するであろう。

 問題は、200kmという航続距離がライバル車と比べてかなり落ちることだ。これはコンセプトを「シティカー」に絞っている現れだが、北米・欧州市場で通用するのであろうか?日本での発売は2020年のようだが、日本市場のシティカーこそ、この航続距離が相応しいのではないのかと感じる。いや、むしろ過疎地域の自宅での充電を原則とした日常的な使い方に向いている。BEVの普及は「シティカー」からではなく、むしろ過疎地域からではないのかと考えさせる。

 また「シティカー」のコンセプトをBEVに適応させてきたが、日産・リーフでも、実用航続距離300~350kmとしている現在、市場を限った「実験」のように感じられる。バッテリーの進歩を数年後に控えて、データを取りたい意向かもしれないが、もうそんな時期ではないようにも感じる。VW、ベンツ、BMW、ポルシェ、ジャガーなどがテスラに対抗し、凌駕出来る本格的BEVとしてきている今、出遅れ感は否めない。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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