大丸心斎橋店本館、9月20日グランドオープンへ 専門店370店出店

2019年6月12日 08:57

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大丸心斎橋店本館の完成イメージ(J.フロントリテイリングなど発表資料より)

大丸心斎橋店本館の完成イメージ(J.フロントリテイリングなど発表資料より)[写真拡大]

 J.フロントリテイリングと大丸松坂屋百貨店は11日、大阪市中央区心斎橋筋の大丸心斎橋店本館を9月20日にグランドオープンさせることを明らかにした。2015年末にいったん営業を終了し、4年かけて建て替え工事を進めてきたもので、心斎橋は訪日外国人観光客でにぎわいを増しているが、新たなランドマークが生まれることになる。

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 大丸心斎橋店本館は地下3階、地上11階建て延べ約6万6,000平方メートル。このうち、地下2階から地上10階までが売り場となり、売り場面積約4万平方メートル。旧本館の約3万1,000平方メートルに比べ、9,000平方メートル拡充される。出店する店舗は関西初の37店、新業態の50店を含む370店となる予定。2階以上の大宝寺通り上空で本館と北館を接続、売り場を一体化しているのも特徴だ。

 1933年竣工の旧本館は、日本の近代化に貢献した米国人建築家ウィリアム・ヴォーリズ氏が設計した文化的価値が極めて高い建物だっただけに、玄関の孔雀のレリーフや7階の水晶塔、外壁など再利用が可能な部材を極力回収し、建て替えに生かした。かつて心斎橋のランドマークだった旧本館のイメージを残した外観にしている。

 本館の目玉の1つが地下2階のフードホールと10階のレストラン。大丸心斎橋店は本館の建て替え中も訪日客らでにぎわっていたが、物販が中心になってきた一面があるだけに、訪日客と会社帰りの地元客の双方を取り込めるようトリュフの専門店や高級天ぷら店など、選りすぐりの飲食店を集める。

 飲食フロアの混雑を避けるため、フードホールは来店前のスマートフォンでメニューを閲覧し、注文、決済するシステムを西日本の百貨店で初めて導入する。このほか、7階にはくつろぎの空間としてテラスを設ける。

 大丸心斎橋劇場で記者会見したJ.フロントリテイリングの山本良一社長は、「心斎橋の新しい本館で次世代と世界に通用する百貨店の進化形を示したい」と意欲的に語った。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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