大丸松坂屋百貨店、山口県の下関大丸を2020年3月に吸収合併へ

2019年5月9日 08:44

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 J・フロントリテイリングは8日、傘下の大丸松坂屋百貨店が2020年3月に山口県下関市竹崎町の下関大丸を吸収合併することを明らかにした。人口減少などで経営環境に厳しさが増す地方百貨店構造改革の一環で、直営化によって効率的な店舗運営を行い、収益向上を目指す。

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 合併後は後方部門の機能を本社に集約することで店舗運営を効率化するとともに、大丸松坂屋百貨店全体を見据えた人材配置を進める。さらに直営化によって、取引先との交渉力を強化し、スケールメリットを経営に生かしていく方針。吸収合併が連結業績に与える影響は軽微としている。

 下関大丸は1950年、大洋漁業(現マルハニチロ)などマルハグループが大丸(現大丸松坂屋百貨店)と提携し、設立した。当初は下関市大和町で営業していたが、1959年にJR下関駅西口に移転、1977年には下関商工会議所などと共同で下関駅東口にショッピングセンター「シーモール下関」を開業し、核店舗として入居している。

 売り場面積は約2万3,000平方メートル。シーモール下関移転に合わせて大丸からの出資を受け入れ、合弁事業化したあと、2001年から大丸が100%出資する完全子会社になっている。

 高度経済成長期やバブル期には、下関市を代表する大型店として地域の商業を牽引してきたが、バブル崩壊後の消費低迷や福岡市、北九州市の百貨店、郊外型ショッピングセンターとの競争激化で売り上げが低迷に入る。1997年2月期に284億円を超えていた売上高は、2019年2月期で133億円まで落ち込んだ。2019年2月期の営業利益は7,800万円。

 訪日外国人観光客の需要増など明るい材料がある大都市圏の都心型百貨店と違い、地方百貨店は人口減少と高齢化の進行、若者の百貨店離れ、インターネット通販の攻勢が深刻な影響を与えている。このため大丸松坂屋百貨店は、2018年3月、地方郊外店改革推進部を設置し、地方百貨店単独で手を出しづらい抜本的な改革案を模索していた。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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