ガソリンエンジンが良い! (11) 日産・ノートe-POWERレンジエクステンダー

2019年4月4日 19:59

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日産・ノート e-POWER(画像: 日産自動車の発表資料より)

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■日産・ノートe-POWERレンジエクステンダーの発電エンジンの仕組み

 日産・ノートe-POWERは、レンジエクステンダーだ。駆動はモーターで行い、エンジンの駆動は直接行わない。いわばEVの充電を搭載した、エンジンのみで行う方式だ。これだと発電との比較で熱効率を考える必要はなく、純粋にエンジンの熱効率で考えればよいこととなる。

【前回は】ガソリンエンジンが良い! (10) スバル・e-BOXERマイルドハイブリッドの使用感

 現在このシステムでは、発電機を回すためにエンジンが起動していても、モーターを使った走行フィーリングに合わせてエンジンの回転数を調整している。しかしエンジンの熱効率を考えると、アクセル調整とは連動せずに最も効率の良い回転数でエンジンを運転することが望まれる。だがそうすると、これまでガソリンエンジン車の運転に慣れ親しんできたユーザーにとっては、違和感となってしまうのだ。

 日産・e-ペダルは、アクセルを離すと自動的に回生ブレーキ主体の0.2Gのブレーキをかける。これは「回生充電」を出来るだけ多くしようとするものだが、ユーザーにとっては初めての体験だ。これまでトヨタ・プリウスなどが行ってきたハイブリッド車の「回生ブレーキ」では、充電効率よりもガソリン車のエンジンブレーキのユーザーフィーリングに合わせてきた。日産・e-ペダルは、このフィーリングを変えようとしているものだ。

 これと同じように、レンジエクステンダーのエンジン回転も、これまでのガソリンエンジン駆動の車とのフィーリングを気にせずに、エンジンの最も効率の良い回転数で運転すると、熱効率の点では有利になる。ユーザーがなじめるのであれば、エンジンにとって最も有利な環境となる。

■発電専用エンジンの開発

 その一方で、発電用エンジンの振動が車内に伝わらなければエンジンは自由に回せるのであり、振動の少ない発電用エンジンの開発も進んでいる。

 「対抗ピストンツインクランクエンジン」などは、コージェネレーション(熱電併給)や都市ガスエンジンが始まりだが、発電して出た熱でさらに蒸気機関を駆動したりする高熱効率の機関だ。またロータリーエンジンは、マツダが実用特許を握る小型化に向いたエンジンだ。振動を抑えたエンジン、または小型化の方向で発電専用エンジンを開発して、振動を車内に伝えない工夫が出来れば、アクセル操作とは無縁に高効率でエンジンが運転できる。

 レンジエクステンダーでのガソリンエンジンの使用方法は、近い将来、最もCO2排出を減らす近道になるかもしれない。乗り味も、街乗り中心であると最も有利に作用する可能性がある。

 どちらにしろ、「純粋EVありき」で考えずに、CO2削減のため、熱効率を上げやすい技術開発の方向性を冷静に見ていくことが肝要であろう。そして現在でも十分な技術を、日本企業は示している。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

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