平成元年と30年、新卒組で仕事観に違いは? アデコ調査

2019年2月21日 15:17

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仕事とプライベート、どちらを優先?(画像:アデコ発表資料より)

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 アデコは20日、平成元年(1989年)に新卒社会人となった1,000人(男性524人、女性476人、以下「平成元年新卒組」)と平成30年(2018年)に新卒で社会人となった1,000人(男性443人、女性557人、以下「平成30年新卒組」)を対象に行った仕事観に関する調査の結果を発表した。

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 それによると平成30年新卒組には、「安定した働き方のもと、自分らしい生き方を」という傾向が見られた。

■平成元年新卒組と平成30年新卒組の違いは

 安定志向は30年間でほとんど変わらない。

 平成元年新卒組と平成30年新卒組、それぞれに「新卒入社時に安定した大手の企業と今後伸びそうな新しい企業」のどちらで働きたかったかを尋ねたところ、平成元年新卒組は「安定した大手の企業」69.2%、「成長しそうな新しい企業」30.8%。平成30年新卒組の場合、「安定した大手の企業」69.3%、「成長しそうな新しい企業」30.7%。

 続いては「1つの企業で働き続けたいかどうか」。平成元年新卒組の場合「YES」67.4%、「NO」32.6%。平成30年新卒組の場合「YES」53.0%、「NO」47.0%。平成30年新卒組の回答からは、他の企業で働きたい意思の増加が垣間見える。しかし半数以上が「1つの企業で働き続けたい」といった意思を持つ。

 3つ目は「終活中の会社選びで重視した点」。平成元年新卒組が重視したことのトップ3は「やりたい仕事ができる」47.4%、「給与の水準が高い」35.5%、「福利厚生の充実」29.9%。平成30年新卒組の場合「福利厚生の充実」57.6%、「やりたい仕事ができる」52.0%、「ワークライフバランスの実現」51.1%。

 「やりたい仕事ができる」「福利厚生の充実」はどちらにも共通するが、平成30年新卒組では「ワークライフバランス」が圧倒的に増加していた。

 4つ目は「仕事と自分、どちらを優先するか」。平成元年新卒組の場合「会社や仕事より自分優先」62.5%、「自分の時間を犠牲にしても仕事で成功したい」37.5%。平成30年新卒組の場合「会社や仕事より自分優先」75.1%、「自分の時間を犠牲にしても仕事で成功したい」24.9%。

 平成元年新卒組と平成30年新卒組、どちらも「自分優先」という傾向にある。しかし30年経って割合に変化が生じ、平成30年新卒組においては7割以上が「自分優先」と考えていた。安定志向、キャリア構築、ワークライフバランスの実現と合わせて見ると、平成30年新卒組は「安定した働き方のもと、自分らしい生き方を」という傾向にありそうだ。(記事:楽趣みくす・記事一覧を見る

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