目前に迫ったAI社会(1) ライドシェアが広がらない、鉄道AI自動運転が始まらない

2018年10月16日 07:56

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 日本社会の七不思議の中の2つ。(1)ライドシェアが広がらない。(2)鉄道AI自動運転が始まらない。そこに原因としてあるものは明らかで、日本社会の利権構造に他ならない。それに官僚組織、政治家がこだわっていることは、現在の日本社会の利権構造を破壊し、新たな秩序を求めなければならない現実を示している。つまり、「革命」と言えるかもしれない。

【こちらも】生き残りへ必死のタクシー業界 ライドシェア阻止へ、グループ化進む!(前編)

■【1】ライドシェアが広がらないわけ

 滴滴出行(ディディチューシン)、Uber(ウーバー)などを利用したことがある人は、「こんな便利なものを禁止するのはなぜ?」と感じているようだ。また、これは世界の潮流であり、外国人観光客とのトラブルにもなっている。観光立国を目指す日本としては、ライドシェアは必須のシステムとも感じられる。それでも、なぜ日本政府は「禁止しているのか?」

 その理由は、誰でもが分かる「タクシー業界」との利権争いだ。ライドシェアが普及すれば「白タク」だらけとなって、タクシー利権はなくなる。タクシー会社は、自動運転になれば人件費が劇的に少なくなり儲かるはずだが、個人所有の車などが空いた時間に参加するライドシェアシステムになると必要でなくなる。しかし、タクシー会社の配車システムのまま白タク禁止を貫くとすれば、台数が足りず、全国隅々まで均一なサービスは望めないだろう。

 そこで、それぞれの地域に即したシステムを構築すると、場所によってはタクシー会社が生き残れるかもしれない。いや、やり方によっては、AI自動運転で人件費がなくなり、利益率の劇的に上がったタクシー会社が、地方の交通手段を確保する主役になれるかもしれない。早急に結論をまとめるべきだろう。

■【2】鉄道AI自動運転が始まらないわけ

 自動車よりも鉄道のほうが、はるかに自動運転に移行できるはずなのだが、いまだに踏切事故を起こしながら人手に頼っていこうとしている。どれほど緻密なシステムと行動を人間がとろうとも、AI自動運転が進歩してくれば事故は減り、運賃を下げることが出来るのに始まらない。

 イギリスなどは、AI自動運転に切り替えることを前提に動き出している。しかし、日本で動きがみられないのは、「労働組合」との折り合いであろう。自動車のタクシー・バスにしても、鉄道にしても、「運転手」という職業はなくなる。これを受け入れないと、日本の社会システムの効率が上がらない。

 実現には政府の介入が必要なのだろうか?早急に鉄道会社の範疇では解決できない、社会システムの改革が必要なのだろう。政府主導で方向性を出せるのかは、「技術が主導する革命的変化」に対する日本社会の適応力を試されることになる。政治においても、「政治献金」との形で介入している利権構造を変える力が、政治機構・官僚機構にあるとは思えない。しかし、強く期待するしかないだろう。

■社会はAI導入に動いている

 現在、銀行のリストラが始まっている。これは、主に「ネットバンキング」普及のためだが、これから急速に事務作業をAIが変わる動きが拡大する。すると、次にリストラが始まるのが「行政」だ。つまり、市役所などの窓口業務、事務作業などがAIに替わることとなる。これらの変化は、コンピュータが普及するに伴ってこの半世紀の間に広まってきた、銀行窓口業務・市役所窓口業務・鉄道改札・バスの車掌などの業務削減の動きと同じだ。ネットが普及するに伴いさらに加速していったが、AI普及で起きる変化はもっと激しいものだ。

 このAIの普及による社会の変化は激しく、「革命」と言うにふさわしい変化だ。下手をすると新産業が生まれて、労働者が移行できないうちに、リストラが進んでパニック状態となるかもしれない。この事態を分析すると、社会制度の変革を同時に進める必要性が迫っていると感じる。

 次は、トヨタとソフトバンクの計画が果たす効果を検証していこう。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

続きは: 目前に迫ったAI社会(2) e-Paletteは人手不足を解消するチャンス!?

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