シャープ、日本人間工学会で最優秀賞を受賞したコードレス掃除機を発売

2018年8月24日 09:14

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コードレスキャニスター掃除機「RACTIVE Air」(写真:シャープの発表資料より)

コードレスキャニスター掃除機「RACTIVE Air」(写真:シャープの発表資料より)[写真拡大]

 シャープは22日、キャニスター型のコードレス掃除機として、世界最軽量の総質量2.9キログラムで、身体の負担を軽減する新機能を搭載した、「RACTIVE Air」2機種を発売すると発表した。

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 掃除のし易さからコードレス掃除機が人気だ。ダイソン、パナソニック、東芝、三菱、日立などの競合が、日々新機種を発表している。そのような中で、人間工学の観点でから、使い易さを追求したのが、今回のシャープの掃除機だ。日本人間工学会は7月18日、2018年度人間工学グッドプラクティス賞の最優秀賞として、シャープのコードレスキャニスター掃除機を選定。シャープは人間工学的な視点を重視することで、コードレス掃除機の販売を強化する。

 発売日は9月13日、月産5,000台の販売目標を掲げる。

 掃除の煩わしさの一つは、掃除機のコードであろう。コードレス掃除機は、そのような煩わしさを解消した商品であり、リチウムイオン電池という強力なパワーを持つ二次電池の低価格化の恩恵がある。では、コードレスを実現した後の顧客の着眼点はなんであろうか。価格、軽さ、掃除のし易さ、掃除機の掃除の簡易さ、1回の充電時間や稼働時間などであろう。

●外部調査機関での実証結果

 掃除の準備から部屋の各所掃除を想定した作業において、30~60歳代女性12名で、シャープの従来品と比べた使い易さを評価。段差乗り上げ時の身体への負担筋活動量は56%低減。ブラシ着脱動作時の身体への負担は68%低減。運転中断/再開時の身体への負担は37%低減。

 また、シャープのコード付きキャニスター掃除機に比べると、移動距離は約69%短縮、タスク完了時間は約54%短縮、腰曲がり角度は約19%低減。コードレスの優位性も外部機関での評価数値として示した。

●「RACTIVE Air」の特長

 調査機関での実証結果を支えている特長の第一は総重量であろうか。総重量は、世界最軽量の総質量2.9キログラムだ。本体重量は1.8キログラム、吸引力の強化など性能を向上させながらも、電子回路の小型化・軽量化を達成。また、航空機などにも使用する軽量素材「ドライカーボン」をパイプに採用。本体付属のバッテリー・ホース・パイプ・吸込口の重量を1.1キログラムに抑えた。

 ヘッドの構造も改良。ラグマットなどの段差をラクラク乗り越える「ラグ越えヘッド」を採用。吸込口先端部を「閉」構造より「開」構造に変更したことと、ブラシの自走アシスト機能との相乗効果という。

 身体をかがめずにワンタッチで吸込口が外れてブラシへ切り換える「スグトルブラシ」は、部屋の角などブラシ掃除に適する。角の掃除が終了すれば、身体をかがめず立ったまま吸込口を装着し、床掃除をすぐに再開できる工夫がなされる。

 パイプ部分を自立させて掃除を中断できる「マジックバランス」と、自動で運転停止/再開する「スタンバイ機能」を搭載。掃除中にパイプ部分を自立させると自動的に運転を一時停止し、再度掃除のためにパイプ部分を傾けると自動的に運転を再開。急な来客や電話などの対応時も身体をかがめる必要はない。

●コードレス掃除機(シャープ、「RACTIVE Air」)のテクノロジー

 技術に拘るシャープが、近年は顧客視点での開発を推進している。技術面では、大風量高圧3Dファンモーターを新たに搭載。従来品と比べて20%吸引性能を向上させている。これは、コード付き掃除機と同等な性能という。

 着脱式バッテリーは、80分で急速充電。EC-AS710は弱モードで60分間の連続運転が可能、強モードでは16分間の連続運転が可能という。(記事:小池豊・記事一覧を見る

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