JAXAの水星磁気圏探査機「みお」、10月19日打ち上げ 水星の謎に挑む

2018年7月28日 17:55

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水星磁気圏探査機「みお」と水星(イメージCG)(C)JAXA

水星磁気圏探査機「みお」と水星(イメージCG)(C)JAXA[写真拡大]

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  • 国際水星探査計画「BepiColombo」の日本チーム(C)JAXA

■日本と欧州の国際協力水星探査計画BepiColombo、いよいよ宇宙へ

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は水星磁気圏探査機「みお(MIO)」を2018年10月19日(日本時間)に打ち上げると発表した。打ち上げは欧州宇宙機関(ESA)が担当し、アリアンスペース社のロケット「アリアン5」を使用。フランス領ギアナのクールー宇宙基地から打ち上げられる。

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 「みお」は、国際水星探査計画「BepiColombo(ベピコロンボ)」の中で、水星の磁気圏を調べるために開発された日本製の探査機。ベピコロンボ計画 はJAXAがESAと協力して水星の総合的な観測を行う大規模な国際的ミッションだ。アリアン5にはESAが担当する水星表面探査機MPOが同時搭載され、2つの探査機が水星へ向かう。

■水星は謎多い太陽に最も近い惑星

 水星は太陽に一番近く、見た目はクレーターが無数にある月とそっくな惑星。太陽に近く、ほとんど空気がないため、昼間の表面温度は摂氏430度、反対に夜はマイナス170度で、その温度差は600度にもなる。また、地球と同じように磁場があり、その強さは地球の100分の1程度だ。大きさは半径約2,400キロメートル。地球(半径約6,400キロメートル)の約5分の2だ。88日ほどで太陽の周りを公転し、約59日かけて自転している。

 これまで水星の探査が行われたのは、1974から75年のマリナー10号(米国)と2011年から15年のメッセンジャー(米国)の2回。マリナー10号は水星に磁場があること、メッセンジャーは火山活動や氷の存在などを発見、大きな成果を上げた。しかし、まだ謎の部分が多い惑星だ。

■2基の探査機が協力しながら水星を詳しく調査

 「みお」は磁場やプラズマ、希薄大気、ダストなど水星周辺の環境を、詳細に観測することを目的としている。磁場観測は地球の磁気圏探査で培われた、日本が得意とする観測技術だ。ESAが開発した水星の表面や内部を詳細に観測するMPOとともに約1年間観測を行う。

 ベピコロンボ計画では、JAXAが「みお」の開発と水星周回軌道における運用を担当する。一方のESAはMPOの開発、打ち上げから惑星間の巡航、水星周回軌道への投入までが担当だ。水星の周回軌道へ投入されるのは2025年12月の予定になっている。

 2003年から立ち上がったこのベピコロンボ計画、ようやく宇宙への旅立ちの時を迎えた。これによりどんな発見があるのかと、世界中の期待が高まっている。(記事:norijun・記事一覧を見る

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