7月31日は火星が大接近　15年ぶりに6千万キロ以内へ

■7月31日は火星が地球に大接近

　世界最先端の観測施設を擁する国立天文台によれば、7月31日は火星が地球に「大接近」する日。最接近時の距離は5,759万キロメートル。6,000万キロメートルよりも近い距離での接近となるのは、2003年以来15年ぶりとなる。

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　前回、火星が地球に「大接近」したのは2003年のこと。地球と火星の距離が5,576万キロメートルまで接近し、大きな話題となった。今回の火星の「大接近」はそれには及ばないが、6,000万キロメートルよりも近い距離での接近は、2003年以来、実に15年ぶりということで、国立天文台では「2018年夏は、赤く輝く火星に注目」と特設ページを設置した。

　火星が“最も地球に接近する”のが31日となるのだが、その前後、6月下旬から9月上旬頃まで、火星の明るさはマイナス2等を超え、観察しやすい時期が長く続く。冬のオリオン座の近くで、ダイヤモンドのように輝く星『シリウス』がマイナス1.4等であることを鑑みると、最接近した火星はかなり明るく輝いて見えることになる。

　6月下旬より、赤く明るく輝く火星が、南東の空に浮かぶ「やぎ座」と逆行する形で、西へと移動する。7月中旬には20時頃、下旬には19時頃に昇り、真夜中の南東から南の空でひときわ明るく輝く。

　31日には19時前に南東の空から昇り、真夜中頃に真南の空に見ることができる。このときの明るさはマイナス2.8等。21時頃には、東の空から月が昇ってくるが「月明かりに負けずに、赤く明るく輝く火星はとても目を引く」と同サイトでは紹介されている。

　もし今回をの大接近を見逃した場合、次回の火星最接近は、2020年10月6日となっており、この時の距離が6,207万キロメートル。今回よりもまた少し離れることになる。

　また、火星は地球への最接近を約2年2カ月ごとに繰り返しているが、再び6,000万キロメートル以内まで近づくのは、2035年9月11日になるとのことで、今回を逃せば次は17年後ということになりそうだ。

　2018年の夏は、赤く輝く火星にぜひ注目してみてはいかがだろうか。