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ネクタイによって血流が悪くなる? ドイツの研究
●ネクタイの結び目と健康に関する研究
シュレースヴィヒ=ホルシュタイン大学付属病院は、ネクタイの結び目と健康状態に関する研究を医学雑誌『Neuroradiology』に発表した。それによると、ネクタイによって頸部の動脈が圧迫され、脳への血流が7.5パーセント減少することが判明した。また、喫煙者、高齢者、高血圧の人にはさらに悪影響を及ぼすという。
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●研究はどのように行われたか。
研究では、24歳の健康の男性30人を対象に実施された。
30人を2つのグループに分け、1つのグループにはネクタイを最も一般的なウィンザー・ノットにしてもらう。2つ目のグループは、ネクタイの着用はしない。
研究チームは、研究に参加した男性の脳をMRIで観察した。ネクタイを着用した15人は、着用前、着用中、着用後についてもデータをまとめた。
その結果、ネクタイ着用した人はそうでない人に比べ、脳への血液供給量が7.5パーセント減少した。また、ネクタイを外した後も、着用前に比べると脳への血流が5.7パーセント減っていることが判明した。
●高齢者、喫煙者、血圧の高い人は特に注意が必要
研究者は、あまりにタイトにネクタイを結ぶことは、すでに動脈に問題がある人には危険性が高いと指摘する。つまり、喫煙者や高齢者、普段から血圧が高い人など、血流がすでに悪かったり動脈に損傷がある場合は、ネクタイをきつく結ぶことで頭痛やめまい、吐き気を催す可能性も否定できない。
●目の疾患にも影響か
ドイツの最新研究は、アメリカにおける脳の血流量と眼圧の研究とも関連があるといわれている。アメリカの研究では、脳の血流量が低下すると眼圧が上昇し緑内障や慢性的な視
神経の疾患を誘発するリスクがあるとされた。
また、別の研究によれば、脳への血流量が低下することはアルツハイマー病を発症する原因ともなりうるという。
ネクタイを結ぶことで血流が悪くなることは確かであるが、それによって重篤な疾患を誘発したという症例は今のところなく、研究者たちもネクタイを着用することで生命にかかわるような重大な問題になる可能性は低い、と結んでいる。
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