4月の景況感、全ての業界で悪化 帝国データバンク調査

2018年5月7日 22:31

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 帝国データバンクが発表した4月の景気動向調査によると、全ての業界で景気が悪化するとともに、特に中小企業で景気が良くないと答えた企業が増えたことが分かった。

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■コスト負担増や工事量減少で足踏み状態

 7日、帝国データバンクが2018年4月のTDB景気動向調査の結果を発表した。4月の景気DI(動向指数)は49.8で、3月の50.4から0.6ポイントの減少(景気の悪化)となった。減少は2月以来、2カ月ぶりで、50を割り込むのは2017年10月(49.1)以来、6カ月ぶり。

 動向では、「国内景気は、コスト負担増に工事量減少や生産活動の停滞も重なったことで50を割り込み、足踏み状態が続いた」としている。

■4年10カ月ぶりの全業界悪化

 業界別では、2013年6月以来、4年10カ月ぶりに全ての業界で指数が減少した。減少幅の大きい業界は、不動産(4月:50.9、前月比:-2.2、以下同じ)、その他(49.2、-1.6)、建設(51.4、-1.5)、金融(49.4、-0.9)、農・林・水産(43.5、-0.9)。

 不動産業界では、新年度需要が収まったことに加え、不動産物件の高止まり、金融機関による不動産向け融資の引き締めが影響。建設業界では新年度に入っての公共工事の減少、資材価格や人件費の高止まりを原因にあげている。

 反対に、減少幅の小さい業界は、卸売(47.0、-0.1)、小売(44.6、-0.2)、サービス(52.8、-0.3)、運輸・倉庫(50.0、-0.5)、製造(51.0、-0.6)だった。

■小規模企業が大きく悪化

 規模別では、大企業が52.2(前月比:-0.3)、中小企業が49.3(同-0.6)、中小企業のうち小規模企業が45.1(同-1.1)。小規模企業では2016年2月以来の大幅悪化になったとともに、大企業から中小企業を引いた企業間格差は2.9と、2カ月連続で拡大した。

 地域別では、北陸(4月:48.7、前月比:+0.2、以下同じ)以外の9地域が悪化。特に、中国(48.7、-0.9)、南関東(50.7、-0.8)、北関東(50.7、-0.7)、東北(45.7、-0.7)が悪化の度合いが大きい。

■今後のリスクは?

 今後の予測として、5月は4月から0.2減少して49.6としているものの、6月から12月は0.1~0.9の増加、来年以降は0.4~1.0の増加を見込んでいる。

 これは、東京オリンピックや消費税増税前の駆け込み需要、好調な輸出や業績拡大に伴う設備投資、雇用環境の改善や賃金上昇による個人消費の増加を考慮したもの。もっとも、人手不足や経済政策の停滞は「一部懸念材料」としながらも、貿易摩擦や地政学リスクに対しては「一層の注意が必要」として、景気下押しのリスクを注意喚起した内容になっている。(県田勢)

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