カシオ、コンパクトデジカメから撤退か

2018年4月25日 23:07

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 カシオ計算機が、コンパクトデジタルカメラから撤退する方針を固めたという。日本経済新聞が報じた。

 カシオは日本で始めてデジタルカメラを市販した企業である。1994年11月14日のことだ。QV-10と言い、現在、このオリジナルは2012年9月に国立科学博物館が認定する重要科学技術史資料(未来技術遺産)に認定されている。

 以来、初心者向けモデルからプロ向けのものまで様々なラインナップのデジタルカメラを手がけてきたカシオであるが、コンパクトデジタルカメラ全体に吹き荒れる逆風には耐え切れなかったということのようである。

 コンパクトデジタルカメラの出荷台数は右肩下がりの勢いで落ちている。今後の市場拡大が見込めるようなファクターもない。カシオのデジタルカメラ事業は、2017年3月期で5億円の赤字であったという。

 コンパクトデジタルカメラの失墜の原因は簡単だ。スマートフォンの台頭である。スマートフォンが普及し、またその搭載カメラも、安価なモデルにおいてさえカジュアルユースでは十分な性能を持つものがざらになってしまったために、安価で手軽なデジタルカメラの身をおくべき場所は奪われてしまったというわけである。

 カシオのデジタルカメラ全体でいうと、2013年度には全世界で190万台ほどであったが、2016年度だと67万台となっている。2017年には楽器なども合わせて不採算部門の統合が計られたが、それも事態を打開するには及ばなかったようである。なお、現在のカシオのデジタルカメラの中心をなすラインナップはエクリシムシリーズであるが、それもデジタルカメラだけでなく電話機能付きのものが作られている。

 ちなみに日本全体でいうと、2013年のデジカメ出荷台数は800万台ほど、それが2016には352万台であるという。カシオのライバルであるニコンも不振にあえぎ、構造改革に取り掛かっている。

 もっともカシオがデジカメ全体から手を引くわけではない。高付加価値の高価格帯カメラに特化していく方針であるとのことである。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

関連キーワードデジタルカメラニコンカシオ国立科学博物館

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