スルガ銀行は「かぼちゃの馬車」で何処へ行く!(7) 狭まるスルガ銀行包囲網

2018年4月21日 15:10

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 13日、金融庁がスルガ銀行へ緊急の立ち入り検査を始めたことが、報じられている。関係者を騒然とさせている女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を巡る投資トラブルに関しては、3月16日に報告徴求命令が金融庁からスルガ銀行へ発出されたのに続く動きだ。スルガ銀行からの報告だけでは、報道で伝えられている状況との乖離が埋まらず、疑惑が解消されないということだろう。

【前回は】スルガ銀行は「かぼちゃの馬車」でドコに行く!(6)

 報告徴求命令とは、銀行の経営上の懸念が看過できないと看做された場合に、当該銀行に対して事実関係等の報告を求めるために行われる。その際、不正な取引の懸念が認められたり、不良債権の増加によって経営に悪影響を及ぼす懸念が認められる場合には、関連資料などを同時に提出させて、行政処分を科すか否かの判断材料にする。資料の提出を拒んだり、虚偽の報告をした場合には、銀行に2億円以下の罰金を科すことができる。

 スルガ銀行からの報告では埒が明かず、事態の深刻化が進む状況を放置できない監督官庁として、金融庁自体が現場に臨み実態を解明する判断をしたのである。報道によると、審査条件に適うような書類の改ざん疑惑が取りざたされており、当事者からの報告を鵜呑みに出来ない状況である。さらに問題なのは、不正行為に役員の関与も想定しているとの報道内容である。「関係者によると」との注釈が付されてはいるが、役員が主導して投資家の年収証明や預貯金残高等の審査書類改ざんに関与した疑いまで報じられている。業者が改ざんした書類の不正を見抜けなかった“情けない銀行”の立場から、より深刻な役員による不正の主導が疑われる状況になっている。

 スルガ銀行はほとんど一手にシェアハウスの融資を取り扱い、多くの場合に購入者が望まない不要な高利のローンを、同時に借りさせていたと伝えられている。更に、高利のフリーローンで借りさせた金を、低金利の定期預金や積立預金に預けさせられていた事例も少なくないという。銀行がこうやって業容を膨らませる行為(預金も融資も同時に増加させることができる)は「歩積み両建て」として、かつては大蔵省通達で金融機関の自粛措置の対象とされていた。この通達は、1989年6月に廃止されている。もはやこんなに露骨な優越的地位の濫用を行う銀行は存在しないという判断だ。それが未だに、堂々と行われていたという証言が相次いでいる。

 一時は銀行業界で格段に高い収益性により金融庁の覚えがめでたかったスルガ銀行が、実際はどんな手法で高収益を上げて来たのか。その秘密は今回の検査で明かされるのだろうか?(矢牧滋夫)

【続き】スルガ銀行は「かぼちゃの馬車」で何処へ行く!(8)金利の見直しが水面下で進んでいた

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