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ビットコインは「通貨」なのか? 人々を眩惑し続ける先には何がある

2017年12月30日 19:18

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 ビットコインの激しい値動きが止まらない。再三再四の分裂を繰り返し、一時は時価総額で3000億ドル(~33兆円)に迫って、トヨタ自動車(約22兆円)の1.5倍にも拡大したと思ったら、22日には1日の下落率が29%となり、リーマン・ショック等の歴史的な急落記録を軽々と超えた。ジェットコースターも顔負けのような激しさだ。早い時期から所有している人は含み益の縮小を見守る余裕があるかも知れないが、最近投資した人は、大枚をはたいた投資が暴落に見舞われるというショックに呆然としているかもしれない。

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 それでも「ダンピングで買い易くなった」とか、「バーゲンセールが始まった」と言って買いに参入する動きも根強く、記録的な下落の半分を取り返した状況になっている。売却のパワーと、押し返す強い動きのせめぎあいが今もなお継続中である。

 一時期はビットコインで買い物ができる店が増えたとか、購入できる金額が増えたという話題もあったが、これだけ激しく価格が変動するビットコインを使って、商品に換えてしまう「向こう見ず」は、そんなに存在しないだろう。例えば、現在の10万円相当のビットコインが明日には12万円になって、明後日には14万円になるかも知れないと期待が膨らんでいるのに、今日10万円として使ってしまうのは如何にも惜しいはずだ。仮想通貨と呼称されているが、社会での存在の有り様は人から人へ流通する通貨と言うよりも、鳴りをひそめて価格の推移を見つめられている「仮想資産」と言う方が相応しいかもしれない。

 株もビットコインも一瞬先の価格が読めない価格変動商品である。ビットコインが新しい価値を生み出しているから、価格が上昇している訳ではない。購入する人が絶え間なく続いている間は騰勢を見せ、売りが膨らめば一気に下落する。どれだけ激しく上下するかは、この1~2週間の動きを見るだけで明らかだ。もちろん、果てしなく上昇を続けることはなく、いずれピークに達する時が来る。それが明日なのか、1年後なのか、10年後なのか、もしかするともう既にそうだったのか、誰にも分からないことである。

 問題はピークを過ぎたと人々(主にはビットコインの所有者)が感じたときにどんな反応を見せるかである。落ち着いた価格帯で上下しながら消費生活の中で「通貨」として流通することが一番であるが、暴落の恐怖に耐えきれず売却に出る人が続出した場合には、底の見えない下落を続ける可能性だってある。ビットコインに対する各国通貨当局や金融界、著名投資家等の大勢は否定的な見解が多く、金融商品としてよりは「マネーゲーム」の対象と捉えられている現状を転換するのは、相当困難である。

 ビットコインに先物取引が可能となり、現在価格での取引を“現物”取引、将来の予想価格での取引を“先物”取引と呼称している。“仮想”通貨なのに“現物”取引と呼ぶことに違和感を拭えない人は、ビットコインについていけないアナロギストかも知れない。(記事:矢牧滋夫・記事一覧を見る

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