三菱UFJ信託銀行、仮想通貨保全の新サービス開始へ

2017年12月29日 11:50

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 三菱UFJ信託銀行は、仮想通貨取引所が破綻した場合や取引所関係者が不正を行った場合に、利用者の通貨を保全するサービスを始める。同行では仮想通貨を委託者の財産と別勘定で扱う信託とする世界初の手法を開発し、特許を出願。金融庁が仮想通貨を信託財産の一種として認めれば、2018年4月にもビットコイン向けにサービスを開始する。現在仮想通貨取引所の運営会社はベンチャー企業が多く、知名度や信頼度が高いとは言えないが、信託の利用は手数料を支払うことでその補完ができるメリットがある。

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 今回の仮想通貨保全サービスが始まることで、投資家も安心して取引ができることから、仮想通貨に関する体制が一つ整備されたといえる。公式発表はされていないが、12月22日にウクライナの取引所がハッキング被害に遭い、6万ビットコインが盗難にあったと噂が流れた。この噂は同日のビットコイン価格下落の要因の一つとみられているが、今後は同様の事態が発生しても、信託により保障されることになる。しかし、株価や外国為替と同様、値動きによる損失は保障されないため、価格変動リスクは残る。

 仮想通貨取引所大手ビットフライヤーでは、今月8日に仮想通貨ビットコインの相場が1ビットコイン当たり200万円を超え、話題となるもその後一旦価格は下落。17日には227万円と再度高騰するも、その5日後の22日には一時150万円を下回るなど、現在は160万円程度で取引されているものの、乱高下を繰り返している。また、その振れ幅が大きいのも仮想通貨の特徴だ。

 例えば、株式市場では企業の事業活動や経営状態が株価変動の要因となる。金融機関などの投資家は株価純資産倍率(PBR)や株価収益率(PER)などの指標により、株価が割安か割高かを判断する。しかし、仮想通貨にはそのような具体的指標や価格変動の要因が存在しないため、通貨価格は投資家判断によるところが大きい。一方で、その仮想通貨への投資家は大半が投資経験の浅い一般個人であり、取引相場と報道されている情報のみで判断せざるを得ない。さらには群集心理も働き、価格変動が大きくなっていると考えられる。

 仮想通貨の先物取引も開始されるなど、仮想通貨市場は大きく拡大した。しかし、その市場に関わる投資家は、株式市場や外国為替市場とは大きくことなる性質をもっている。価格変動の大きさを抑えるなど、三菱UFJ信託銀行の信託による保全を足掛かりにさらなる法整備、規制強化が期待される。

関連キーワードハッキングビットコイン(Bitcoin)ウクライナ仮想通貨金融庁

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