水産資源戦争 世界中で新たな問題に

2017年8月25日 16:13

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記事提供元:スラド

taraiok曰く、 世界の魚介類消費量はここ最近急激な伸びを見せており、新たな「水産戦争」が起こっているという(USNISlashdot)。

 世界人口の増加によって食料消費が増えているのも原因の一つではあるが、それに加えて魚の摂取量が増加しているのも原因で、1960年に人あたり平均9.9kgだったのが2013年には19.7kgに増加、2015年は20kgを超えると推定されているという。

 また、野生海洋魚の収穫量は8,000万トン(MMT)、水産養殖や養殖魚は73.8MMTだが、そのうち中国が62%を収穫しているという。特に問題となっているのが密漁で、日本でも昨年、約230隻の中国漁船が中国海警局の公船に護衛される形で尖閣諸島に入り込んでいる。インドネシアでも中国漁船の密漁問題が発生しており、密漁を止めることができるのは軍隊のみだとインドネシア側は主張している

 密漁は他国でも大きな問題となっているという。1996年にはカナダとスペインはグリーンランドの漁場をめぐって一触即発の事態になったことがある。このときはカナダがスペインの密漁船を押収、スペイン側は船を護衛するために戦闘艦艇を送り出している。1999年、米国沿岸警備隊は排他的経済水域でロシアのトロール漁船を捕獲。このとき米国沿岸警備隊のカッターはロシアのトローラー19隻に囲まれたそうだ(USCGChicagoTribune産経THE DIPLOMAT)。

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