ヤマハ発動機:前期業績は減収減益、今期は増収大幅増益でV字回復を見込む

2013年2月16日 14:11

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■前期は欧州及び新興国市場での二輪車販売が減少、マリン事業は増収

  ヤマハ発動機 <7272> の前期12年12月期連結業績は、売上高1兆2,077億円(前期比5.4%減)、営業利益186億円(同65.2%減)、経常利益273億円(同57.1%減)、当期純利益75億円(同72.2%減)と減収減益となった。

  売上高では、マリン事業、特機事業及び自動車用エンジン事業が前期比増となったが、二輪車事業は、欧州での需要の減少、インドネシア・ブラジルでの需要の減少及び在庫調整により前期比減となった。

  一方、損益面では、コスト削減・原材料価格下落および経費削減などの増益要因があったものの、欧州・新興国での二輪車販売の減少を主因として、円高影響に加え、製造物賠償責任引当金の戻し入れの影響、将来成長に向けた開発費増加などにより減益となった。

  セグメント別の業績については、二輪車事業では、売上高7,987億円(前期比10.0%減)、営業利益△2億円(前期:営業利益276億円)となった。出荷台数では、米国で増加、欧州で減少、全体では減少となった。また、インドや前年に洪水影響があったタイで増加、インドネシア・ベトナム・ブラジルで需要減少・在庫調整のため減少した。

  マリン事業では、売上高1,963億円(前期比9.7%増)、営業利益108億円(同53.0%増)となった。出荷台数は、米国では、船外機・ウォータービークル・スポーツボートが需要回復した。また、ロシアなど新興国でも、船外機が増加。日本では、漁船・和船、船外機が復興需要もあり増加した。

  特機事業では、売上高1,036億円(前期比3.3%増)。営業利益は、製造物賠償責任引当金の戻し入れの影響(前期134億円・当期24億円)もあり、5億円(前期比92.9%減)と大幅減益となった。出荷台数については、ゴルフカーは増加、四輪バギーは減少。また、発電機は、米国・日本で需要増加・顧客開拓などにより増加した。

  産業用機械・ロボット事業では、売上高308億円(前期比10.2%減)、営業利益38億円(同38.9%減)となった。

  その他の事業では、売上高783億円(前期比4.2%増)、営業利益36億円(同28.2%減)となった。出荷台数は、自動車用エンジンは震災影響を受けた前期に比べて増加、電動アシスト自転車は震災特需が見られた前期比減としたが、一般需要は増加傾向にある。

  今期の見通しとしては、米国では二輪車や船外機の需要は緩やかな回復が見込まれ、また、アジア・中南米などの新興国の二輪車需要は再び増加に転じるものと予想される。その中で、積極的な新型車の投入やプラットフォーム戦略等のコストダウンに注力することで、先進国事業の回復、黒字化、新興国事業の規模と収益力の回復を目指すとしている。そのことから、今期連結業績予想は、売上高1兆4,000億円(前期比15.9%増)、営業利益500億円(同168.8%増)、経常利益520億円(90.7%増)、当期純利益280億円(273.9%増)とV字回復を見込む。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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