パランティア株、7-9月期売上高96%増も下落―受注の先行指標に警戒感

米パランティア・テクノロジーズは第3四半期(7〜9月)の売上高が市場予想を上回ったが、3日の株価は下落した。(Photo by Salvador Rios on Unsplash)[写真拡大]
米パランティア・テクノロジーズの株価が3日、下落した。同社は第3四半期(7〜9月)の売上高が市場予想を上回り、売上高見通しも引き上げた。しかし、契約獲得額の伸びが鈍化したことで、AI(人工知能)ソフトウエア企業である同社が株価に織り込まれた高い期待を維持できるのか、疑問が浮上した。
同社株は3日朝の時間外取引で約8%安の164.05ドルまで下落した。第3四半期の売上高は前年同期比96%増の23億1300万ドル(約3650億円)で、アナリスト予想の約21億8000万ドル(約3440億円)を上回った。その後、株価は下げ幅を縮小し、米東部時間午後2時時点では1%強の下落となった。
調整後の1株当たり利益は44セントとなり、市場予想の41セントを上回った。それでも、将来の売上高の持続性を測る指標として投資家が注目する新規契約の動向に関心が集まり、好決算の印象は薄れた。
■「高株価では次の兆しに注目」
金融評論家で元ヘッジファンドマネジャー、キングス・カレッジ・ロンドンおよびロンドン大学クイーン・メアリー校の講師を務めるパトリック・ボイル氏は、今回の株価の反応について、市場で最も割高な大型株の一つに寄せられた期待の大きさを反映していると指摘した。「あの株価水準では、投資家は終わったばかりの四半期にあまり時間を割かない。次に何が起こるかの兆しを探しており、その兆しが弱まった」と述べた。
ボイル氏によると、パランティアの株価は過去3年間で900%近く上昇し、時価総額は今年の予想売上高の約50倍に達している。同氏は、これほどのプレミアムがあると、成長の勢いが少し鈍化する兆しでも重大な意味を持つと主張した。
GBキャピタルのヤコポ・ヴィガノ氏は「パランティアのバリュエーションでは、成長が鈍化する余地はほとんどない」と述べた。「売上高は前年同期比96%増の23億1300万ドル(約3650億円)だったが、成約した契約の金額は6%増にとどまった。今回の売りは、今後の契約の伸びが株価に織り込まれた期待を支えられるかどうかへの懸念だと受け止めている」と語った。
ボイル氏はまた、パランティアが予想を上回り続けてきた実績によって、投資家の決算の評価方法が変わったと述べた。「投資家は予想を上回るかどうかではなく、どれだけ上回るかを問うようになった」とし、「誰もが上振れを予想しているとき、上振れは前提条件になる」と語った。
■第4四半期見通しは市場予想を上回る
同社の第3四半期の総契約額(TCV)は29億1800万ドル(約4610億円)だった。注目度の高い米国商業部門の契約額は前年同期比11%増加した。経営陣は第4四半期の売上高を26億4900万〜26億5300万ドル(約4190億円)と予想し、アナリスト予想の24億6000万ドル(約3890億円)を大幅に上回った。
ヴィガノ氏は「第4四半期の売上高見通しは前期比で約15%の成長を意味する。第3四半期は20%だった」と指摘した。「依然として急成長だが、成長の加速が続くと期待する株主を失望させる可能性がある」と述べた。
この違いは、持続的な拡大への確信がプレミアムを支える銘柄にとって重要である。株主が成長の加速を示す証拠を求めているときには、公表された予想を上回っても安心材料としては限られる可能性がある。
■「1四半期で需要減退とは言えない」
一方、ヴィガノ氏は最新の契約額を根本的な業績悪化の証拠とみなすことには慎重な姿勢を示した。「契約の獲得は時期によってばらつきがあり、パランティアの契約額の指標には顧客が行使しない可能性のあるオプションも含まれている」と指摘。「1四半期の契約の伸びが鈍化したからといって、需要が崩れていると断定はできない」と述べた。
パランティアの投資家向け資料でも、同社の契約額の算出には既存の契約上の義務に加えて、未行使の顧客オプションが含まれるとしている。この定義により、同指標は潜在的な事業規模を追跡するには有用だが、計上済みの売上高と直接比較するのは難しくなる。
同社は商業部門の拡大を裏付ける節目も報告した。米国商業部門の売上高は148%増の9億8400万ドル(約1550億円)となり、初めて米政府部門の売上高を上回った。営業キャッシュフローは約12億500万ドル(約1900億円)だった。
ヴィガノ氏は「持続的な回復には、数四半期にわたる契約の伸びの強まり、米国商業部門の拡大継続、1株当たり営業キャッシュフローの増加が必要だと考える」と述べた。「今四半期の米国商業部門の売上高は148%増加しており、事業には確かな成長のけん引役がある」とした上で、「投資家が支払っているプレミアムを正当化するには、将来のキャッシュ創出力に対する確信がもっと必要だ」と語った。
※この記事はInternational Business Timesから提供を受けた記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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